●目の高さをそろえる
子どもが幼児や小学校低学年だとすると、大人であるあなたはその子の約1.5倍の身長があります。そこで、あなたが1.5倍の身長の人と話をする場面を想像してみてください。相手はものすごく大きな存在で、あなたは見上げながら話をしなければなりませんよね。それがいかに話しにくいことか! ですから、子どもの話を聞くときは、大人は座るなどして子どもと同じ目の高さになってあげることが必要です。すると、子どもはとても話しやすくなりますし、自分の話を大切に聞いてもらえていると感じることもできます。
●感動しながら聞く
子どもが楽しかったことや頑張ったことを一生懸命話してくれたら、「それは面白いね。びっくりしたよ」「そうなんだ!それはよかったね~」「楽しかったねえ。パパもやってみたかったよ!」というように、感動してあげましょう。すると、子どもは「パパ・ママが驚いてくれた。話してよかった」と感じることができます。
●うなずき
話を聞くときはうなずきながら聞きましょう。すると、話しているほうは「聞いてくれている。わかってもらえている」と感じて話しやすくなります。私も教師時代に、懇談会で保護者に話をするとき、うなずきながら聞いてくれる人がいるととてもうれしかったです。そして、その人に対する信頼感もわいてきました。今も、講演するときにうなずきながら聞いてくれる人がいると、大いに励まされて話しやすくなります。
●相づち
「うん、うん……」「へえ!」「ええ?」「ほんと?」「うそでしょ」「そうかあ……」「そうなんだ……」などの相づちもとても効果的です。こういう相づちを打ってくれると、話しているほうはとても話しやすくなります。
「オウム返し」と「言い換え」も効果的
●オウム返し
話し手の言葉の一部をオウムのように繰り返すことを「オウム返し」と言います。例えば、子どもが「○○で嫌になっちゃう」と言ったら、「嫌になっちゃうよね」と返します。「○○で疲れる」には「疲れるよね」です。「○○で面白かった」と言ったら、「それは面白いね」と返します。これによって、話し手は「聞いてくれてる。共感してくれてる」と感じて話しやすくなります。
●言い換え
「オウム返し」は効果的ですが、こればかりだとワンパターンすぎます。そこで、より高度な「言い換え」も使えるようにしましょう。これは、相手が言いたかったことを少し言い換えて返す方法です。例えば、子どもが「ケガをした1年生の子を保健室に連れて行って、それで体育館に行くのが遅れて、いきなり先生に怒られた」と言ったら、「いいことをしたのに怒られるなんて、嫌だよね。話くらい聞いてほしいね」と返します。
これは、相手が言いたいことの意を汲んで「言い換え」てあげるということです。こう言ってもらえると、相手は「聞いてくれてる。わかってくれている」と感じて、とてもうれしくなります。
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