●話の中身と表現をほめる
子どもの話の中で、ほめられる部分を見つけてほめてあげましょう。例えば、「頑張ったね」「頑張ってるね」「いいことしたね」「よく気がついたね」などです。また、話の中身だけでなく子どもの話し方自体をほめることも大切です。例えば、「今の説明、とてもわかりやすかったよ」「詳しく話してくれてありがとう。そのときの様子が目に浮かぶようだよ」などです。
●相手が話したいことを質問する
上手に質問してあげることで、子どもが話したかったことを引き出し、話の中身を膨らませてあげることができます。例えば、「○○君はなんでそんなこと言ったんだろう?」「それで○○さんはどうしたの?」「なんで○○したの?」などです。
質問するとき大事なのは、親が聞きたいことよりも子どもが話したいことを優先するということです。親が聞きたいことばかり聞いていると先述の詰問になってしまいます。「詰問」と「質問」の違いを意識していることが必要です。
最も重要なのは「共感」
●共感的に聞く
最後にいちばん大事なことを挙げます。それは共感的に聞くということです。さきほど、子どもが「休み時間に嵐のダンスを練習していたら先生に叱られた。ほかの子もやってたのに、自分だけ叱られた」と話しかけてきた、という事例をご紹介しました。この場合、まずは「自分だけ叱られるなんて嫌だよね。叱るなら平等に叱ってほしいよね」と共感してあげることがいちばん大切です。
そうすれば、子どもは「自分の気持ちがわかってもらえた」と感じて聞き手への信頼感が高まります。そして、「この人には何でも話せる。自分の本音を話していいんだ」となって、続きが話しやすくなりますし、心の内にある不満を全部吐き出すことができます。
先述の「一会入魂」「目の高さをそろえる」「感動しながら聞く」「うなずき」「相づち」「オウム返し」「言い換え」「話の中身と表現をほめる」「相手が話したいことを質問する」などの9つの方法も、すべて、共感的に聞くための方法とも言えます。ですから、今回上手な聞き方を10個挙げましたが、全部覚えているのは難しいという人は、とにかく「共感」というキーワードだけは覚えておいてください。
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