●結論優先
とくに男性に多いのですが、子どもの話をじっくり聞くことができず、すぐに結果や結論を知りたがる人がいます。そして、「要するに何を言いたいの?」「結局どうなったの?」「結論を言ってよ」「それであなたは、いったいどうしたいの?」などと言ってしまいます。でも、これだと子どもはかえって話しづらくなってしまいます。というのも、大人のように論理的に話せる子は少ないからです。
●否定する
例えば、子どもが「疲れた。宿題やりたくない」と言ったとします。こういうことを聞いて冷静でいられる親は少なく、「わがまま言ってないで。ちゃんとやらなきゃダメ」と言ってしまいがちです。これは相手の気持ちを門前払いして否定する言葉です。これだと、相手は「この人に本音を言えば叱られる」と感じて、本音で話さなくなります。
●詰問する
自分が知りたいことを、根掘り葉掘り聞き出さないと気が済まない人がいます。例えば、「それはいつの話? 誰と誰がいたの? 誰がやり始めたの? その後どうしたの?」などとしつこく聞いてしまう人です。あまりしつこく詰問されると、子どももうんざりして「なんでそんなことまで聞くの?ママには関係ないじゃん」と言いたくなります。
●いきなり励ましとアドバイスをする
例えば、子どもが「もう部活やめたい」と言ったとします。それを聞いた親は大抵やめさせたくないので、「もうすぐレギュラーだよ。今まで頑張ってきたんだから、もうちょっと頑張ってみよう」と励ましたり、「嫌なことがあったら、夕日に向かって『バカヤロー』って言ってごらん。すっきりするよ」などとアドバイスしたりしてしまいます。
もちろん、親はよかれと思って励ましとアドバイスをするのです。でも、話をろくに聞いてもらえないまま、いきなり励ましとアドバイスをされると、子どもは「そんな簡単なことじゃないんだよ。私がどんなに大変か、ちっともわかってくれないね。なんで話を聞いてくれないの?もういいよ」となってしまいます。
「聞き上手」になるための10のポイント
以上、下手な聞き方を7つ挙げました。次に、上手な聞き方を10個挙げます。長年小学校の教員などをしてきた経験から、自信をもっておすすめできる方法です。
●一会入魂
子どもの話を「ながら聞き」するのではなく、その一期一会に魂を込めるくらいの気持ちで臨むことが大切です。そのためには、まず自分がやっていることの手を止めましょう。そして、誠心誠意、耳を傾けて聞きます。子どもと共にいられる「今・ここ」を大切にしましょう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら