アメリカに最先端人材が簡単に集まる根本理由

就労ビザが抽選制でも創造的な人材が集積

カリフォルニア州クパチーノにあるアップル・パーク。写真はイメージ(写真:JHVEPhoto/iStock)

 アメリカに来てから2カ月、筆者はサンディエゴだけではなく、同じカリフォルニア州でイノベーションの聖地ともみられているサンフランシスコ、アマゾンやマイクロソフトが本社を構えるワシントン州のシアトルにも行き、特にバイオテックやイノベーションに関連する企業を訪問し、インタビューをしてきた。

この地でイノベーションがうまくいく理由として、イノベーティブな企業が集積していること(サンディエゴのバイオテック・クラスター等)、さまざまな強み・特性をもつエンジェル投資家やファンドからの資金調達に有利なこと、先進テクノロジー研究開発機関が立地し、いち早く新技術を入手しトライアルできることなどイノベーション・エコシステムが構築、集積されていることがよく取り上げられる。

しかし、根本的な理由は、世界中から多様な人材が集まり、その人材が自分の強みを発揮していることではないだろうか。今回は、アメリカが、抽選制(後述)の就労ビザ制度で就活・就労する人にとって不安があるにもかかわらず、世界中の人材を魅了する理由について分析したい。

外国人社員って何?

アメリカに人材が集まる最も重要な理由は、国籍ではなく、能力で、フェアに競争でき、実力次第で輝ける可能性があることだろう。

アジアやヨーロッパから留学に来て、そのまま就職した人達に、「日本では、外国人人材の誘致をいろいろしているが、外国人として、アメリカで働いてみてアメリカのどこがいいと思いますか?」と聞くと、大体の人が困惑する。「外国人」という考え自体がないからだ。

日本には、「在日外国人」という実に興味深いジャンルがある。「留学生」「外国人社員」として日本にいると、外国人だから「日本語がお上手ですね」「日本人よりも〇〇に詳しいね」と褒められ、「外国人だからKYなところがあるから仕方がない」「今年の外国人新卒枠は韓国なので、他国の人を取れない」などと区別されてしまうことがある。

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