キャバクラに1000万円投じた38歳男の結婚願望

自立しすぎずお金の価値観が合う女性がいい

就職氷河期のロスジェネ未婚男性を追うルポ。今回は自動車関連メーカーで正社員として働く38歳独身男性のリアルを追いました(東洋経済オンライン編集部撮影)
バブル経済崩壊後の超就職難期に学校を卒業した、就職氷河期世代。ロスジェネ世代ともいわれ、年齢にすると現在30代後半~40代後半ぐらいの人たちだ。今の大学生と比べて人口が多く、受験も就職も競争率が激しいうえ、社会に出る頃には不況のあおりを食らって、望まない非正規雇用の働き方を選んだ人も少なくなかった。そしてこのタイミングで先日、政府は就職氷河期世代を対象に、3年間で集中的に就職支援を行う政策を発表した。経済的弱者は非婚の一因にもつながる。そんな就職氷河期のロスジェネ未婚男性を追う連載の第3回。

求人票を見て、高校生ながら氷河期を自覚

25歳以降、彼女がいないという吉田悟さん(仮名・38歳)。現在は自動車関連のメーカーに正社員として勤務している。

きょうだいが多く経済的な余裕がなかったので、工業高校を卒業後、2000年に自動車会社の工場に就職した。

「工業高校だと通常大手の機械系の会社から求人があります。でも、有名企業からほとんど求人が来ておらず、高校生ながらうすうすと『氷河期の中に自分がいるのではないか』と思っていました。当時はどんな会社がいい会社なのかわからず、とにかく基本給がいいところを中心にチェックしていましたが、いちばん高くて月給18万円。でも、詳細を見てみると休みが少なかったり、完全週休2日制でなかったりしました」

入社した会社は町工場の代理企業の孫請けで、月額の基本給が15万円。年間の昇給は3000円と記載されていた。

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でも、実際入社してみると残業をしてようやく月給は額面で18万円、そこから社会保険などを引かれて手取りは12万~13万円、昇給は100円ほどで、上がっていることにすら気づかない状態だった。危険な機械を使う業務もあり、職場では機械の操作ミスにより指を失った人もいた。給料は安かったが、実家暮らしだったので住居には困らなかった。

また、この頃は異常なほどのデフレだった。筆者も当時食べ盛りの高校生で、マクドナルドのハンバーガーが58円でとてもありがたかった記憶がある。

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