ポカリとキリンCMヒットの鍵に「歌とコミュ力」 音楽を中心に据えたCMが上位にランクイン
期間中にオンエアされた全3287作品のうち、最も高いCM好感度を獲得したのはアニメ『うる星やつら』をモチーフにした東京ガス『東京ガスの電気』のCMだ。
深田恭子が“ラムちゃん”、寺田心が“テンちゃん”になりきり、電気代を同社に切り替えていない“ダーリン”に電撃を放つというストーリー。『ラムのラブソング』のメロディーに乗せて「♪あんまり損損しないで 東京ガスならトクトク」などと歌い踊り、電気とガスをまとめて契約すると電気代が削減できることに加え、期間中に新規で電気契約を申し込むと電気代が3カ月分10%オフになるキャンペーンを訴求した。
ふたりのかわいらしいコスプレ姿や「〜だっちゃ」というセリフ回しが好評で、原作になじみの深い40代を筆頭に幅広い年代の男女から支持を集めた。
機能に言及せず歌を中心に据えたCMがランクイン
CM好感度トップ30のうち、少ない放送回数で消費者の記憶に残ったCMとして16位のキリンビール『淡麗グリーンラベル』と17位の大塚製薬『ポカリスエット』を紹介したい。
淡麗グリーンラベルは糖質70%オフの発泡酒で、ポカリスエットは発汗により失われた水分やイオンを補給できる健康飲料だ。いずれも機能性をアピールできる商品といえる。明確な強みを持つ機能性商品の場合、CMで特長や差別化ポイントを前面に打ち出すことが多い。
一方、いずれの商品もすでに特長をよく知られたロングセラーブランドであるため、機能に関する具体的な説明はせず、歌を企画の中心に据えてCMを展開した。
淡麗グリーンラベルは、多部未華子らが野外に現れる不思議なジュークボックスを見つけ、美しい風景と音楽により“いいオフ”を楽しむ「GREEN JUKEBOX」シリーズを昨年より放送している。
第6弾となる今作は海辺の桟橋でロックバンドback numberの清水依与吏が彼らの楽曲『高嶺の花子さん』をアコースティックバージョンで歌うもので、多部が清水の歌声に聞き入りながら商品を味わうと「いいオフ、いい自分。」とコピーがかかる。
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