日経平均は249円安、ドル安進まず下げ渋り 輸入企業などによる実需の買いなどが下支え
[東京 15日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の105円後半。仲値公示にかけて輸入企業によるドル買いが散見され一時106円に乗せたほか、午後には株価の下げ幅縮小や米長期金利の若干の持ち直しを受けて、ドルは下げ渋った。
ドルは海外市場で売られた流れを引き継ぎ、早朝の取引で一時105.74円まで下落した。しかし、仲値にかけて輸入企業によるドル買いが流入し106.03円まで反発した。
最近のドル安/円高局面で、しばしばドルの下値を支えている実需筋のドル買いについて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア・グローバル投資ストラテジスト、服部隆夫氏は「国内企業の貿易面での為替取引はネットでドル調達になっている」と述べ、円高/ドル安局面は企業にとってのドル調達の好機とみなされやすいとの見方を示した。[nL4N25A69T]
財務省によると、2018年下半期の輸出のうち、ドル建ては50.4%、円建ては36.7%。輸入ではドル建てが69.8%、円建ては23.7%であり、ドル建ての貿易収支を計算すると、近年恒常的な赤字となっている。
今後米中摩擦の影響で日本の輸出が減れば、その分ドル建ての貿易赤字額が膨らみ、本邦勢のドル買い圧力が増すことが予想されると服部氏は言う。
他方、グローバル経済の減速懸念と米長期金利の低下は、リスク回避の円買いを生じやすい地合いを形成するが、きょう日本時間には米長期金利が若干持ち直したため、強い円高圧力は生じなかった。
この日の米国債市場では、米10年債利回り<US10YT=RR>が一時1.5450%と2016年9月以来の低水準をつけたが、その後持ち直した。米30年債利回り<US10YT=RR>は1.9650%と過去最低水準をつけたあと、若干反発した。
一方、ビットコイン<BTC=BTSP>は9600ドル前半まで急低下し、2週間ぶりの安値をつけた。朝方の高値は1万0022ドル付近だった。
目先の上値抵抗線は1万0050ドル付近。
仮想通貨を巡っては、米交流サイト大手フェイスブックによるリブラの導入を巡って議論が広がり、各国中銀の間では規制強化の流れが主流となっている。
規制強化に対する警戒感からビットコインは7月28日に9111ドルと直近の安値をつけたあと、前週にかけて買い戻されていたが、足元では再び下落傾向が強まっている。
ドル/円<JPY=> ユーロ/ドル<EUR=> ユーロ/円<EURJPY=>
午後3時現在 105.90/92 1.1147/51 118.06/10
午前9時現在 105.90/92 1.1141/45 118.00/04
NY午後5時 105.89/92 1.1138/40 117.96/00
(為替マーケットチーム)
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