「合意なき離脱」はヨーロッパ全体を傷つける ブレグジットに伴う不確実性に金融界が警告

「市場の分裂」はイギリス、EU双方に打撃
――ジョンソン新政権に望むことは何ですか。
できるだけ早期にブレグジットに関してEUと合意に達し、産業界に先行きの確実性をもたらすようにしてほしい。
イギリスの産業界は今、非常に強い不確実性の中にある。「合意ありの離脱」であれば、激変緩和措置としての移行期間がもたらされ、不透明感が薄らいだ中でEUとの将来関係についての重要な交渉に進むことができる。これは他のEU27カ国にとっても重要だ。さらに、日本やアメリカなど、イギリスとの自由貿易協定交渉を望むEU域外の国々にとっても大切なことだ。
イギリスの金融サービス産業とその周辺産業は国内最大の納税者であり、最大の貿易黒字を計上している。イギリス全体で230万人の従事者を抱える巨大産業でもある。われわれは自由で、開放された市場を望んでいる。そこからわれわれの優位性も生まれている。人材や技術へのアクセスなど、国際的なコネクティビティ(連結性)を通じた競争力強化の政策を進めてもらいたい。
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