元リクルート出世頭が狙う、UIの世界王者 デザインは集合知で改善できるのか?

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須藤CEOは、UIにかかわる問題について、こう述べる。

「インターフェースの問題は、解が存在しない。ある意味、普遍的な問題です」

「普遍的」というのには、2つの意味がある。ひとつは、ウェブだけの問題ではないという意味だ。スマートフォンやタブレットへのシフトが加速する中で、ネイティブアプリにも改善の余地は広がっている。もうひとつは、日本国内だけの問題ではないという意味だ。だからこそ、KAIZENは最初からグローバル市場を狙って、本社をサンフランシスコに置いたという。3年以内に海外拠点を整備し、5年目で売上高200億円を目指している。

「もともと収益性が高いビジネスですし、現地にセールスとマーケティング担当を置くだけならば、コストも低く黒字になりやすい。ただ、これでもシリコンバレーのスタートアップに比べたら、まだまだスピードは遅い。向こうは最初から世界を目指し、同時に展開していきますから」

成長スピードを加速させるため、KAIZENは去る2月1日、新カントリーマネジャーに元Google広告営業統括部長の小川淳氏を、プロダクトマネージャーに元グリーの瀧野論吾氏を起用することを発表した。アドテクノロジー業界、ソーシャルゲーム業界のエースを迎え入れ、国内事業を推進する。同時に、須藤CEO自身は国内を離れ、アメリカをはじめとする海外事業の立ち上げにシフトするという。

世界のUI改善プラットフォーマーを目指し、ITの最前線で「KAIZEN」の力を伝えていく。

(構成:荒川拓 撮影:梅谷秀司)

東洋経済オンライン編集部

ベテランから若手まで個性的な部員がそろう編集部。編集作業が中心だが、もちろん取材もこなします(画像はイメージです)

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