名門コースが目の前に!ゴルフ練習場の凄い進化 トップトレーサーなど最新システムを導入

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2007年からはアメリカPGAツアーの中継に使用され始め、日本でも2008年からいくつかのゴルフトーナメントの中継に使用され始めた。カメラでボールの軌跡を捉え、ボールの弾道を映像化し、コースの画像と合成する技術である。

トップトレーサーの飛距離を競うドライビングコンテスト(ドラコン)の画像(筆者撮影)

自分の打った球がどのような軌跡で飛んでいるかを知ることは、ゴルフの腕前の向上やゴルフレッスンにも大いに役立つ技術である。

これをゴルフ練習場に取り入れたシステムが「トップトレーサー・レンジ」という名前でグローバルに展開されはじめている。自分の打った球の弾道を、打席の横のモニターに表示する他、ゴルフクラブ番手ごとの平均飛距離表示、ニアピン、ドラコン、ポイントゲームなどのゲームも楽しめる。

また、実際にあるゴルフコースをプレーするバーチャルゴルフのモードもある。例えば、ペブルビーチゴルフリンクス、セント・アンドリュースオールドコースの18ホールをプレーできる機能などを備えている。冒頭の美しいペプルビーチゴルフリンクスの107ヤード7番ショートホールも練習場で体験できるのだ。

開発者と社長に話を聞いた

このシステムを開発したのは現在トップトレーサー社の開発責任者のDANIEL FORSGREN氏で、同社社長のBEN SHARPE氏を含め話を聞いた。

トップトレーサ-のBEN社長(左)と開発者のDANIEL氏(右)に話を聞いた(筆者撮影)

「最初の5年間はテレビ中継用であったが、この技術の楽しさを多くの人に体験してもらいたく、ゴルフ練習場用にトップトレーサー・レンジを開発した」という。

開発者のDANIEL氏は、ハンディキャプ8の腕前。元々はゲームソフトの開発者であったが、ゴルフ好きが高じて、ゴルフ関連のシステム開発をしたそうだ。

練習場用のシステムは、2018年から事業を本格的に展開し始めて、すでにアメリカをはじめ、ヨーロッパ、アジアなど24カ国150の練習場に導入展開されている。

社長のBEN氏は、「今後はこれから3年間で1000カ所展開する計画である」と練習場事業の将来性に自信を示す。日本ではゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)がトップトレーサー社と業務提携して導入を進めていて、2018年9月に横浜市旭区の横浜旭ファミリーゴルフ、今年1月に東京目黒区のスイング碑文谷、同7月に兵庫県宝塚市チボリゴルフセンターに試験導入している。

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