アップルのクックCEO「中華圏業績は大幅改善」 4-6月期は想定超、iPhone以外の売上高17%増
[30日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>が30日発表した第3・四半期(4─6月)決算は、利益と売上高がそろって市場予想を上回った。第4・四半期(7─9月)の売上高見通しも予想を超えた。
クック最高経営責任者(CEO)はロイターに対し「大中華圏の業績の大幅改善」が全体の業績押し上げに寄与したことを明らかにした。
引け後の時間外取引で、アップルの株価は3.5%上昇した。
第3・四半期の売上高は1%増の538億ドル、1株当たり利益は7%減の2.18ドル。リフィニティブのまとめたアナリスト予想は売上高が533億9000万ドル、1株利益が2.10ドルだった。
第4・四半期の売上高見通しは610億─640億ドルとした。アナリスト予想は610億2000万ドル。
第3・四半期のiPhoneの売り上げは12%減の259億9000万ドル。市場予想の259億6000万ドル近辺となった。
サービス事業の売上高は12.6%増の114億6000万ドルで、過去最高に達したものの、市場予想の117億3000万ドルには届かなかった。クックCEOによると、1年前の訴訟に絡む一時支払いや為替変動の影響を除くベースでは、売上高は18%増となっていた。
アップルウオッチやエアポッドなどを含む「ウェアラブル・ホーム・アクセサリー」事業の売上高は55億3000万ドルと、アナリスト予想の48億1000万ドルを上回った。
中国の売上高は4%減の91億6000万ドル。ただ、前四半期の22%減からは改善した。
クックCEOは「中国本土では業績が伸びた」とし、「iPhone以外の売上高は17%増加した。iPhoneを除く全カテゴリーで伸びた」と述べた。
iPhoneに関しては「インストールベース(利用台数)を引き続き増やすことが最も重要」と指摘、「われわれはそれを達成した。買い替えまでの期間がやや長くなっても、90日という枠の中でさほど懸念することではない」との見方を示した。
キャピタル・インベストメント・カウンセルのチーフエコノミスト、ハル・エディンズ氏は、iPhoneの売り上げ減少が前四半期から和らいだことは嬉しいサプライズだとみている。
ガレーン・キャピタル・パートナーズのマネジングパートナー、トリップ・ミラー氏は、サービス事業の伸びが20%のレンジに回復することを期待すると述べ、アップルは豊富な手元資金を活用してメディア資産を買収し、開始を予定するテレビサービスを強化する必要があるとの見方を示した。
また、米中通商協議に関してクック氏CEOは「どのような道をたどるか分からないが、いずれは誰もが良い結果を手にし、皆が恩恵を受けると期待している」と述べた。
アップルは1株当たり0.77ドルの配当を発表した。また、170億ドルの自社株買いなどを通じて第3・四半期に210億ドル超を株主に還元したことを明らかにした。
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