「円グラフ」の説得力が劇的に変わる使い方 プレゼンの反応も変わってくる
ところで、それでは棒グラフは縦でも横でもいいのかというと、そんなことはありません。
例えば、「過去数年の売上額の推移」などのように、横軸に時間(年や月)が配置されるときは、棒グラフは縦のほうがわかりやすくなります。
これは、時系列を示すときには左から右に進むという認識が一般的だからです。このケースでは西暦や月名を表示するだけなので、要素名が長すぎて入らない、という心配はありません。
棒グラフは、
・時系列で要素の多寡を示すものは縦の棒グラフ
・純粋に要素の多寡を比較するだけなら縦でも横でもOK
と覚えて、要素名の長さに合わせて使い分けてみましょう。
グラフ別にビジュアル要素をプラス
3. 地図+グラフの説得力
グラフを単品で使うだけでなく、別の要素と組み合わせて使うのも効果的な見せ方です。たとえば、地域による差をグラフで説明したいとき。こんなときは、ただグラフを並べるだけでなく、地図上にグラフを配置する見せ方をすることで、非常に大きな「伝わる」効果が得られます。
もしもグラフと地名をただ並べただけであれば、聞き手はその都度頭の中で文字を読み、位置を想像し、グラフと結びつけて考え、という手間が発生してしまいます。これ自体はわずかなタイムラグですが、聞き手側に手間をかけるスライドが積み重なると、プレゼンが「わかりにくい」という印象になりがち。
ここでは地図とグラフを組み合わせることで、聞き手に負担をかけない、わかりやすいスライドを作ることができます。
さらにこの手法は、スライドの見栄えがぐっとよくなる、という副産物的な効果もあります。プレゼンでは「ぱっと見の説得力」が聞き手の印象を大きく左右するため、地図とグラフの組み合わせ、というのは簡単に実践できて二重の効果が期待できるおすすめのテクニックです。
グラフを効果的に見せるテクニックを紹介しましたが、ビジュアライズの大きな効果は、「目立つ」ことではなくて「わかりやすくする」こと。データをグラフにする際には、正確さや公平さを保つことが大前提です。印象を強めようとするあまり意図的に数値を改変したり、目の錯覚をさそうような編集は厳禁です。
グラフは、あくまで正確なデータに基づくビジュアライズ。例えば、スクリーンに投影されるスライドではグラフを使って見やすくわかりやすく表現したうえで、別添の配布資料や後送のURLリンクで正確なデータ一覧が参照できるようにしておくこともあります。グラフは正しく使って、「伝わる」スライドを工夫してみましょう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら