「体内時計のズレ」を見過ごしてはいけないワケ 重要なのは何を食べるかより「いつ食べるか」

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そのために私がお勧めする食事のスケジュールは、「朝食7時、昼食12時、夕食19時」のような時間感覚のものです。このようなスケジュールであれば、朝食でのリセットはきちんと行われています。それぞれの絶食時間を見て見ましょう。

・朝食(7時)−昼食(12時)の間は、5時間
・昼食(12時)−夕食(19時)の間は、7時間
・夕食(19時)−朝食(7時)の間は、12時間 ←リセット!(いちばん長い絶食時間)

このように、夜寝ている間の絶食時間がいちばん長くとれていれば、体は朝摂取した食事を「朝食」と判断してくれるわけです。

時間がない人は、軽食でフォロー

しかし、このようなスケジュールが難しいという方もいるでしょう。とくに夕食が後ろ倒しになってしまうビジネスパーソンは多いはずです。例えば朝食7時、昼食12時、遅めの夕食を22時に食べる人だと、「昼食(12時)―夕食(22時)の絶食時間が10時間」と最長になってしまいます。22時から翌朝の7時までは、9時間しかないからです。

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このような場合は、18時ごろにおにぎりなどを食べるなどして、いちばん長い絶食時間を夜中に持ってくればOKです。このようにちょっとした工夫で体内時計のリセット時間を朝食にもってくることができるのです。

最近は昼食を食べないという方も多く、そうなると昼間の絶食時間がいちばん長くなってしまう可能性があります。ご自身の生活スタイルを振り返り、朝食でちゃんと体内時計がリセットできているかどうか、確認をしてみてください。

体内時計はちょっとしたことでずれてしまいます。しかし戻すコツ、ずらさないコツを知ってしまえば、自分自身でコントロールすることができます。体のリズムを崩さないためにも、だるさを解消してぐっすり眠るためにも、ぜひ体内時計リセットのための知識を活用してください。

田原 優 早稲田大学先進理工学部准教授、早稲田大学時間栄養学研究所研究所員

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たはら ゆう / Yu Tahara

1985年生まれ。早稲田大学理工学部、同大学大学院先進理工学専攻卒業。博士(理学)。2015年より早稲田大学高等研究所助教、2017年よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部助教を経て現職。発光イメージングによるマウスの体内時計測定、インスリンやストレスによる体内時計調節などの成果を発表。新しい研究分野として「時間栄養学」の立ち上げに関わる。UCLAでは、最先端の神経科学を学び、認知症や自閉症のモデルマウスを用い、体内時計や睡眠の変化、さらに時間栄養学による疾患の改善効果を研究。常にヒトへの応用を意識しながら、最先端の基礎研究を行っている。

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