日本では今冬の発売を予定しているこのCX-30に、ひと足早くドイツにて試乗し、開発陣とディスカッションをしてきた。開発主査の佐賀尚人氏によれば、CX-30が最優先項目としたのは実用性高いユーティリティーだという。
具体的には、カップルディスタンスをCX-5並みに確保した前席、頭上や足元のスペースをゆったり取り、大人2人でも狭苦しくない後席、そして日本で主流のA型やB型だけでなく海外製の大型ベビーカーもそのまま積み込むことのできる荷室を用意した。見据えているのが、子育て世代のヤングファミリー層であることは明らかである。
日本と欧州を見据えた設計
もちろん、コンパクトとうたうからには車体がいたずらに大きくなったのでは意味がない。CX-30のボディサイズは全長がマツダ3よりも短い4395mmにとどめられ、全幅は1795mm、そして全高は1540mmとされる。ホイールベースはマツダ3より70mm短い、2655mmだ。
この全長とホイールベースは、縦列駐車が当たり前の欧州で、圧倒的に数の多い全長4500~4700mm級のいわゆるDセグメントに属するセダン、ワゴンが停めていたスペースに難無く滑り込むことのできる機動性から導かれたという。
全幅は、日本でコンパクトというカテゴリーに収まる最大限だということもあるが、決して日本だけを見たわけではなく、欧州の狭い街中ですれ違いが容易に感じられる大きさであることが意識された。全高は、日本のほとんどの立体駐車場が使えるサイズであり、また同時にやはり欧州の高速交通での燃費向上も考慮されているはずである。
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