あまりに辛辣!ロシア人の「日本人への本音」 アニメ好きだからといって親日派ではない
この姿勢は仕事ではなく、趣味の世界であっても同じである。プーチンにとって日本武道はあくまで身を守る手段であり、闘う方法である。暗殺などを通常手段とするKGB出身のプーチンが、武道をやっているから日本文化を理解していると期待することは、いわゆる「お花畑思想」の類のものであると言わざるをえない。
日本では、韓流ドラマを見すぎて韓国に憧れるあまり、韓国人になりたいとまで思う日本人はそれなりにいる、と聞いている。また、アメリカンドリームを題材にした映画を見てアメリカ人になりたいと思う日本人もそれなりにいるようだ。しかし、同じように、日本のアニメを好きなことによって日本そのものを好きになり、親日になると考えるのは、先述した「お花畑思想」である。
アニメ好きでも、「北方領土は返還すべきではない」
じつは、筆者自身も日本に興味を持つきっかけの1つは日本のアニメであったので、一時期、日本のアニメをかなり見ていた。またその頃、ロシアのアニメが好きな人たちのコミュニティと交流があった(筆者はロシア語が話せる)ので、彼らが考えていることを直に聞くことができた。
彼らのなかには、趣味として本当に日本のアニメに熱心な人もかなりいた。アニメグッズの一大コレクションを持ったり、コスプレショーなどのイベントを開いたり、日本への旅行を計画したりする人がいた。一見、まさに「親日」に当てはまる人たちである。
しかし、趣味ではなく現実世界の話になれば、まるで別人のようになる。北方領土のことを聞いたら、たいてい「一島も返すべきではない」「あの土地はわれわれの先祖が血を流して獲得したものだから、返還は先祖への侮辱である」「アニメは大好きだし、日本人とは仲良くしたいけど、なぜ彼らが私たちの領土を狙っているのか理解できない。仲良くしたらいいのに(女の子の場合)」「そんなに領土が欲しいなら、米軍基地を撤退させて空いた土地に住んだらいいじゃないか」「アメリカに支配されているくせに日本人はロシアに文句言うな!」「趣味と国家は別だ」「クリル諸島が欲しいなら、方法は簡単だ。日本列島がロシア領になればいい。それだったら日本人は皆ロシア国民になるので、いくらでもクリル諸島に住める」などである。
さらに歴史について聞くと、「日本人はヒトラーの味方だった」「日露戦争でロシアは日本に騙し討ちの攻撃を受けた。ソ連の対日参戦はそれに対する正当な報復だから、文句を言われる筋合いはない」「今の日本人は戦争に負けてから大人しくなったが、昔は残虐だった。731部隊で人体実験をやっていた。捕虜の首を切り、中国人の民間人を大量に殺していた」と言っている。
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