なぜ関西私鉄で「京阪」だけがプロ野球に無縁? グラウンド建設など実は野球とは深い関係

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続いて京阪は、敷地西側を使って同年に野球場とテニスコートの建設にも着手。約3カ月という突貫工事の末、8月末に完成させた。バックネット裏には20段、両翼側にも15段のスタンドを設け、優に7000人以上を収容できる大球場である。

スコアボードにはストライク・ボール・アウトを示すランプが付けられたが、このレンズには京阪が日本で初めて導入した、色位三灯式自動信号機のものが用いられた。

この野球場は大人気となり、明治大学と関西大学の定期戦をはじめ各種大会などでさっそく使われたほか、1924年には中学野球大会の大阪府大会が開かれた。当初は臨時駅だった運動場前駅も、開業から8カ月後には常設駅となり、付近一帯は大きくにぎわうことになる。

阪神は甲子園球場を建設

一方、阪神も次の一手を打つ。鳴尾球場を上回る規模の野球場として、同年に甲子園球場が完成。アメリカ・ニューヨークジャイアンツの本拠地球場をモデルにしたと言われ、5万人収容とされたスタンドは95年が経った今も日本一の規模を誇る(2019年現在の収容観客数は約4万7500人)。

阪神甲子園球場の最寄り駅・甲子園駅は近年、白球をイメージした駅舎へとリニューアルされた(筆者撮影)

甲子園球場の完成により、中学野球大会の本大会開催地は鳴尾球場から甲子園球場へと移され、以来「甲子園」は学生硬式野球の聖地となった。

これに刺激を受けた京阪は、グラウンドのさらなる拡大を計画。建設会社に依頼して技術者をアメリカに送り、ニューヨークヤンキースの本拠地・ヤンキースタジアムを参考にした一大ボールパークにリニューアルするという青写真が描かれた。

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