有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

住商が「フィリピンバナナ」から撤退したわけ 労組が労働条件改善求めてスト、殺傷事件も

6分で読める 有料会員限定
2/3 PAGES

労組側は、スミフル・フィリピンと労働者の間に雇用関係があると主張。しかしスミフル・フィリピン側は、スミフルの業務委託先と労働者の間に雇用関係はあるが、スミフル・フィリピンと労働者の間に雇用関係はないと主張。両者の主張は真っ向から対立していた。

だが、2017年6月にフィリピンの最高裁判所がスミフル・フィリピンと労働者らの間に直接の雇用関係があると認定した。これを受け、労組はスミフル側に正社員化や労働環境の改善などを要求。スミフルに対して団体交渉に応じるよう求めたところ、スミフル側が拒否。労組は2018年10月からストライキに突入した。

射殺や自宅銃撃、放火の被害も起きている

このストライキが始まった後、組合員を狙った複数の銃撃事件が発生した。2018年10月31日には組合員の1人が射殺される事件が発生した。来日したポール委員長も被害者の1人で、自宅が銃撃されたり、放火されたりしたという。

労働組合「ナマスファ」のポール委員長(左)は、スミフルに出資する住友商事に対し、労働問題の解決へ向けて努力するよう要求している(記者撮影)

確かにフィリピンの治安情勢はよいと言える状況にはない。特にミンダナオ島では武装勢力に対応するため2017年5月に戒厳令が発令され、再三延長されていまだに解除されていない。労組が2018年10月に行ったストライキでは軍や警察が介入し、組合員が負傷する事態にもなった。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数