チョコフレークが森永の「撤退」でも不滅の理由

1位の日清シスコは隆々たる地位を築いている

パッケージは、なんとなく似ている。違いは、商品名が「森永チョコフレーク」と「チョコフレーク」、英語表記は森永は「CHOCO FLAKE」で、日清シスコは「ChocoFlakes」と複数形になっている。

森永の「CHOCO FLAKE」(左)と日清シスコの「ChocoFlakes」(筆者撮影)

日清シスコのロングセラー戦略

「森永チョコフレーク」が終売となる一方で、日清シスコの「チョコフレーク」の売り上げは好調だ。2013〜2018年の5年間で売り上げは約1.5倍になり、近年は2ケタ成長で推移。その背景には同社の「ロングセラーのマーケティング戦略」がある。

まず、パッケージの変化をみると、1985年に「箱」が「袋」になった。2018年9月には、「袋」を「チャック付きスタンドパック」に一新。きれいに自立するパッケージは好評で、売り上げも大きく伸びた。

スタンドパックは、売り場の棚効率がよく見栄えもいいという利点もある(筆者撮影)

パッケージの進化は、2017年に同社の主力ロングセラー商品「シスコーンBIG」(コーンフレーク)をチャック付きスタンドパックに変え、売り上げを前年比約120%に伸ばした事例が参考になっている。

コーンフレークやチョコフレークは密封できないと「一度あけたらなるべく早く食べなくては」という小さなストレスが生まれるが、チャック付きパックならそれが少ない。

2017年秋には、小分けにした「チョコフレーク プチパック」を販売した。これは同社のロングセラー「ココナッツサブレ」の成功事例を応用している。

大袋に小さな小分けのテトラパック入り(筆者撮影)

「長年トレイに20枚入りだった『ココナッツサブレ』を個包装にしたところ、売り上げが前年比約130%になったんです。今、消費者は一度にたくさん食べる場面が減っています。単身者も増えるなど、小分け包装は世帯構造にもマッチします」(日清シスコ マーケティング部長 森河洋一さん)

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