チョコフレークが森永の「撤退」でも不滅の理由 1位の日清シスコは隆々たる地位を築いている

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「味」にも時代を反映させ、2016年9月にはカカオ豆にこだわり、チョコレートをダブルブレンド(ガーナ、エクアドル産)にした。

2017年3月には、カカオ分の高いチョコレート人気を受け「ハイカカオチョコフレーク」(現在は終売)を販売。2018年には健康志向を踏まえて「おいしいスリム砂糖50%オフ」を、この夏は「チョコフレーク 牛乳をかけてもおいしいパッケージ」で、夏の楽しみ方を提案する。

「ロングセラーの時代にあったブラッシュアップは、私たちのマーケティングテーマのひとつです。お客さまの気持ちやニーズは速いスピードで変わっていく。環境と時代の変化に対応してニーズをキャッチして反映する。それによって商品が生き残ることを、1963年生まれのシスコーン、1965年生まれのココナッツサブレ、といったほぼ同世代のお菓子で体感しています。1968年生まれのチョコフレークもそのひとつです」(日清シスコ 森河さん)

ロングセラーだけに思い入れの強いファンの声もある。例えば「コーンフレークって箱でしょ」「トレイにのっててこそココナッツサブレでしょ」といった内容だ。しかし「ご意見を受けとめながらも、進化させるべき点を見極めるのが必要」と、森河さんは語る。

森永は技術を生かし新商品を開発

チョコレートメーカーとして、年間30品目を超えるチョコレート商品を扱う森永製菓は「近年はとくにカカオ感の強いチョコレートへの人気が高まっています。より支持される商品への注力を進める中、チョコフレークは役目を終えましたが、長年培った技術を駆使し、これからも時代や嗜好の変化に合わせたチョコレートを追求します」と話す。

日清シスコは「チョコフレークはこれからもなくなりません。お客さまからご好評をいただいておりますから、ご安心ください。ロングセラーブランドとして引き続き進化させ、新しい提案をこれからもしていきます」と、力強い。

1967年生まれのチョコフレークをめぐる状況には、時代の変化が表れている。

市川 歩美 チョコレートジャーナリスト/ジャーナリスト

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いちかわ あゆみ / Ayumi Ichikawa

大学卒業後、民間放送局に入社、その後NHKで、長年ディレクターとして番組企画・制作に携わる。現在はチョコレートを主なテーマとするジャーナリストとして、日本国内、カカオ生産地などの各地を取材し、情報サイト、TV、ラジオなど多くのメディアで情報発信をしている。チョコレートの魅力を広く伝えるコーディネーターとしても活動。商品の監修や開発にもかかわる。

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