機内挨拶を大阪弁にしたら「おもろいんちゃう」 「それいい!」、Peachのアイデア出し3つの秘訣
とりわけ、読者のあなたにもいますぐ実践できそうだと感じた、Peachのアイデア出しの秘訣を、3つほど、伝えたいと思います。
「やってみたらおもろいんちゃう?」をベースにする
1つは、「やってみたらおもろいんちゃう?」をベースに、アイデアを出し、企画にしていくという点です。
人は、何か企画を立てるとき、「失敗しないように」「成功モデルに倣おう」「流行りに乗ろう」などと考えがちなもの。けれども、Peachの社員はこれらよりも、自分自身が「これ、やってみたらおもろいやろ」と思えることを基に、アイデアを出し、企画にしていくのです。
後の取材で聞いた話、客室乗務員が機内でしていた「ほんま、おおきに!」の挨拶も、「大阪弁にしたら、関西の航空会社っぽくておもろいんちゃう?」という社員のアイデアが採用されたものといいます。
ほかにも、新潟路線の就航を記念して機内サービスで「魚沼産コシヒカリ」を売ったり、また職場環境づくりで天井から垂れているコードに観葉植物のツタ(造花)を絡ませたり。これらも、社員の「やってみたらおもろいんちゃう?」がアイデアのベースになっているといいます。
「早い × 低価格 × おもろい」
CEOの井上慎一さんに、「なぜ『おもろいんちゃう?』をアイデアのベースにしているのですか」と聞くと、理由を挙げてくれました。
「まずは、『おもろい』ことから『新しい価値』が生まれるから」
多くの製品やサービスでは、例えば「早い × 低価格(低運賃)」といったように「質とコスト」が重視されますが、それに加えて「早い × 低価格(低運賃) × おもろい」となれば、お客さんがそれを利用するときのよろこびや楽しみが増す、というわけです。
「そして、つねに『おもろい』を求めるといった姿勢が、周りの人たちに伝わり、職場や会社の雰囲気となるから」
自分の見えているところで、「なんか、おもろそうなことをやっているな」と感じることがあれば、気持ちはそこに向かっていくもの。これが、職場のあちこちで生じれば、職場全体が「おもろい」雰囲気となり、アイデアが出やすくなるというわけです。
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