ブロンコビリー「南米産牛肉」投入を急いだ理由 外食チェーンで初めてウルグアイ牛を商品化

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背景には、既存店売上高の落ち込みがある。ブロンコビリーは2018年10月から既存店売上高が6カ月連続で前年同月を割っている。2019年に入ってからはより深刻で、毎月8~13%の減収が続く。同社は当初、今2019年12月期について営業利益27.3億円(前期比5.1%増)の増益計画だったが、4月の時点で早々に下方修正し、同24.3億円(前期比6.4%減)の減益見通しとした。

ブロンコビリーは近年、急速に店舗網を拡大してきた。2014年末の85店から、97店、108店、119店、135店と毎年1割以上のペースで店舗を増やした。全店を直営で運営するため、採用をかなり強化している。とはいえ新店をオープンすれば、既存店のスタッフを新店に回すことになる。その結果、既存店は経験の浅いスタッフが大半になり、接客やオペレーションの質が低下した。

加えて、2017年9月末に導入した平日限定の割安なランチメニューの効果が一巡。「肉ブーム」を受け、立ち食いステーキ業態などとの競争激化も逆風となった。

先陣を切った産地開拓

このような厳しい環境の中で、ブロンコビリーは既存店のテコ入れ策としてウルグアイ牛の投入を急いだ。ある競合のチェーンは、「話題になっているので調査・検討をしているが、ウルグアイ牛を全店に導入する体制を構築するにはコストがかかる。現時点では、導入に向けて動いていない」と静観する。ブロンコビリーがウルグアイ牛で成功を収めれば、他社も本格的に動きだす形になりそうだが、当分の間は先行者利益を得られそうだ。

新商品投入と同時に、メニューの仕組みも大きく変えた。従来はメインのステーキやハンバーグにサラダバーとご飯を含めたセットでの値段のみを提示していた。だが今回、サラダバーのみを432円、サラダバーとご飯(またはパン)、コーンスープのセットを540円にして別料金とした。「すべて込みの値段から単品価格にすることで、割高感を軽減した。健康意識の高まりから、ライスを食べない顧客が増えていることも考慮した」と、古田取締役は説明する。

【2019年6月7日10時50分追記】初出時の記事で料金の記載が間違っていました。お詫びの上、修正いたします。

ステーキ専門店の単一業態で運営するブロンコビリーが、先陣を切って産地の新規開拓に乗り出した意味は大きい。果敢な挑戦で、逆風をはね返すことはできるか。

佐々木 亮祐 東洋経済 記者

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ささき りょうすけ / Ryosuke Sasaki

1995年埼玉県生まれ。埼玉県立大宮高校、慶応義塾大学経済学部卒業。卒業論文ではふるさと納税を研究。2018年に入社、外食業界の担当や『会社四季報』編集部、『業界地図』編集部を経て、現在は半導体や電機担当。庶民派の記者を志す。趣味は野球とスピッツ鑑賞。社内の野球部ではキャッチャーを守る。Twitter:@TK_rsasaki

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