家紋を探る 遊び心と和のデザイン 森本景一著
家紋の始まりは平安時代の後期。貴族が自分の持ち物に好みの文様をつけて区別したところにその源流がある。鎌倉時代には遠目に敵味方を区別できるところから武士にも浸透。戦場での明快さを求めシンプルで大胆なデザインの多い武士の家紋に対し、貴族の家紋は複雑で繊細なものが多い。こうして考え出された文様に、江戸の人々は洒落と遊び心を込め洗練されたバリエーションを作り出し、それが伝えられ現代に至る。
著者は染色補正という生業を通して家紋に興味を持ち、仕事の傍ら研究を続けている。曰(いわ)く「家紋は和のデザインの到達点」。身近にふれることの少なくなった家紋の歴史や図柄の謎など、その魅力をわかりやすく解き明かす。
平凡社新書 798円
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