レオパレス「3度目の経営危機」に襲われた必然

「特級建築士」創業者に歯止めをかけられず

国土交通省によれば、このうち建築基準法違反のものは2949棟(3月末時点)。軽微なものも含めれば4月末時点で不備のある物件は1万5628棟と膨大な件数に達した。

5月29日、外部調査委員会の後の会見でレオパレスの深山社長(中央)は深々と頭を下げた(撮影:風間仁一郎)

一連の施工不良は、レオパレスと対立するオーナーで組織された「LPオーナー会」(以下LP会)の調査とテレビ番組の報道がきっかけで明らかになった。

従前からレオパレスの賃貸アパートには「壁が薄くて、隣の声が筒抜け」など不良物件のうわさがくすぶっていた。当初は「業績に影響がない」としていたにもかかわらず施工不良の物件数が日を追うごとに膨れ上がっているなど、経営体質そのものを問う声が広がっている。

今回で3度目の経営危機

実はレオパレスの経営危機は今回で3度目だ。最初はバブル崩壊だった。同社は1973年に創業。自社で不動産を取得し、節税目的の投資家に分譲アパートを販売するビジネスモデルで1989年に上場を果たした。ところが税制改正とバブルの崩壊で節税需要が急減、アパート建築の解約が相次ぎ、深刻な経営危機に陥った。

そのため1993年ごろから、自社で不動産を保有せず、地主に賃貸アパートを建てさせる建築請負事業と、建てたアパートを一括で借り上げるサブリースが主軸の事業構造に転換した。

さらにリーマンショック後にはアパート建築請負を大幅に縮小。現在はサブリースで借り上げる57万戸のアパート管理をビジネスの主体にしている。年間150億~200億円の営業利益を安定的に稼ぎ出し、2016年3月期にやっと復配にこぎ着けた矢先に、今回の施工不良が発覚した。

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