追い込まれる巨大マスコミの構造問題 業績が軒並み急悪化!

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 新聞の危機の本質は、ビジネスモデルの金属疲労だ。全国規模で新聞発行を行っている5紙(全国紙)の12月発行部数は、読売が1001万部、朝日が802万部を誇り、毎日381万、日経306万、産経205万と続く。漸減傾向にあるが、世界に類例のない発行部数を誇るマンモスメディアだ。

が、第三者機関の日本ABC協会が発表するこの発行部数は、広告主からまったく信頼されていない。新聞を宅配する専売店網には「押し紙」と呼ばれる、読者のいない水増しした部数が納入されているのは周知の事実。ひどい新聞社の場合、押し紙比率は30%以上に及んでいるようだ。そんな水増しされた部数を基にした広告費設定に、広告主が納得するわけもない。値下げ圧力が激化するのはこれからだ。

水増しした大部数を基準に単価設定された広告収入を前提として、印刷所、専売店網などのインフラを自前で維持してきたのが新聞社のビジネスモデル。そのビジネスモデルが根底から崩れ始めている。

「いよいよフジの持ち株会社傘下に入るための身支度を始めた」

こうささやかれているのが、産経新聞社。同社は昨年5月に子会社のサンケイリビング新聞社などを売却したことで9月中間決算(単独)で39億円の株式売却益を計上した。この売却益を原資に40歳代社員の希望退職募集に踏み切り、利益体質の抜本改革に乗り出す。

財務体質の弱さがネック

その狙いはどこにあるのか。産経新聞グループ幹部はこう説明する。「フジは昨年10月に持株会社へ再編したが、産経は入らなかった。が、今でもFCG(フジサンケイ・コミュニケーションズ・グループ)は健在。新聞社の取材機能が必要ということでフジの日枝(久・会長)さんとも考えが一致しており、いずれもう一段の連携強化がある」。

フジテレビ側も決して、産経を捨てようとしているわけではない。「10月発足の時点では、産経のほうが持株会社傘下にはまだ入らないという判断をしたのであって、こちらが断ったわけではない」(フジテレビ幹部)と、“再々編”をにおわす。

ただしネックは産経の財務体質の弱さだ。連結有利子負債は510億円に及び、フジテレビの499億円を上回るのだ。土地売却による負債圧縮など、スリム化が前提だろう。

「何もできるはずがないよ。だいたい文化がまったく違うんだから」

朝日新聞の中堅記者はこう吐き捨てる。昨年6月、朝日はテレ朝との株式持ち合いを実現。その果実として「紙面と番組の連動」などのシナジーを目指すと言うが、「いったいどこまで力を入れているのか、現場には伝わってこない」。

同じようにグループ間の協力強化を打ち出しているのが日経新聞とテレビ東京だが、こちらは片務的。「日経が制作協力する番組をいっそう増やすという内容のほか、テレ東の記者が会見の場所がどこなのか尋ねてきた場合にはイジワルせず教えるように、というお達しもあった」(日経新聞中堅記者)。

グループ内で傷をなめ合いながら、嵐が過ぎ去るのを待とうとしているようにもみえる。

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