年収2000万円世帯に「貯金ゼロ」が多い理由 高収入がいつまでも続くと思ってはいけない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

フローに頼っているタイプからすると、「お金は使えば入る」という理屈ですから、貯めようというインセンティブがなかなか働きません。また、さまざまな富裕層向けマーケティングの上客対象となるため、お金を落としやすいのです。時間がないのでタクシーや時短サービスに余分にお金を払ったり、資産運用などを専門家に任せっきりにして損を出したりしがちです。もちろん「時は金なり」ですが、本当に投資コストがよいのかどうかを振り返ってみる必要がありそうです。

「強制的に貯金する仕組み」を作り手元資金を減らす

さて、こうした高収入で貯金ゼロの人は、どうやって貯めればいいのでしょうか。

1つは強制貯蓄です。私はあまり住宅ローンを組んだり、保険の平準払いするのはオススメしませんが、最終的に資産になるのであれば浪費で消えるよりはいいと思います。

また、つみたてNISA(積立型少額投資非課税制度)やiDeco(個人型確定拠出年金)など、強制天引きする仕組みを利用するのもありかもしれません。浪費家の口座から強制貯蓄をして、手元の余剰資金を減らしてしまうのです。そうすればストレスなく、残ったお金を支出できます。

『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

また、カップルの場合、お金に強い方が管理するのがオススメです。夫婦のうち、片方が浪費家でもう一方がそれに悩んでいるカップルも少なくないようです。その場合、浪費家の口座から必要な支出を支払って、倹約家のほうの口座で貯める方法も考えられます。

また、資産家は法人などを活用して自分で使えるお金を限定させるなどの仕組みを考えることも多いのです。雇用形態にもよりますが、こうした仕組みを考えてみるのも1つかもしれません。

生活レベルを下げるのは大変なことですが、40代、50代など老後が見えてくると、こうした人たちも不安と焦りが少し見え始めるようです。「不安」という感情は、行動を起こすチャンスにもつながります。ダイエットと同じで家計を可視化して、メタボ家計を改善していく必要がありそうです。

花輪 陽子 ファイナンシャルプランナー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はなわ ようこ / Yoko Hanawa

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。外資系投資銀行を経てFPとして独立。2015年から生活の拠点をシンガポールに移し、東京とシンガポールでセミナー講師など幅広い活動を行う。『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書) 、『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。花輪陽子オフィシャルサイト 海外に住んでいる日本人のお金に関する悩みを解消するサイトも運営。まぐまぐ「花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編」も。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事