嵐電の北野線には、御室仁和寺駅、妙心寺駅、龍安寺駅、等持院駅と寺社の名前を冠した駅が連続している。その中で、妙心寺駅は、妙心寺まで200mという案内板が出ていて、駅前の踏切の道を東へ進むと2分で妙心寺の入り口のひとつである北門に着く。
これなら遠くて残念な最寄り駅にはならないと思われるけれど、妙心寺の境内はとんでもなく広いので要注意だ。妙心寺は臨済宗妙心寺派の大本山であり、敷地内には40以上の塔頭(たっちゅう)寺院が立ち並んでいる。
その中のどこへ向かうかにもよるけれど、しだれ桜や庭園で知られて観光客も少なからず訪れる退蔵院は、北門からさらに10分以上も歩かなければならないのだ。
それだったら、JR山陰本線(通称「嵯峨野線」)の花園駅で降りたほうが便利だ。妙心寺の南門まで歩いて、そこから入れば花園駅から5分ほどで到達できるからだ。地図をよく見て、駅名に惑わされないようにしたいものである
その名のとおり「離宮」
京阪電車の終点出町柳駅から鞍馬や八瀬比叡山口に至るのが叡山電車で、沿線にはいくつもの観光スポットがある。まずは、出町柳駅から4つ目の修学院駅で降りてみよう。
修学院と聞けば、広大な庭園で知られる修学院離宮がある。ふらりと行っても簡単には入れず、当日申し込みは先着順で時間指定なので、確実に参観したいのなら宮内庁への事前申し込みが必要だ。
しかも駅からは歩いて20分とやや遠いのが難点である。入場方法およびアクセス、どちらも何ともハードルの高い離宮だ。
修学院駅の次が宝ケ池駅で、八瀬比叡山口へ向かう本線と鞍馬線の分岐駅である。
宝が池公園子どもの楽園は駅から歩いて5分ほどのところにあるけれど、宝ケ池そのものは、かなり離れていて、池の東端まででも15分ほどかかる。
むしろ地下鉄烏丸線の終点国際会館駅のほうが近く、JR京都駅からダイレクトに15分ほど乗れば到着できるし、駅から池までも数分の距離だ。国際会館でのイベントやグランドプリンスホテル京都へ宿泊したついでに宝ケ池周辺を散策するのなら地下鉄利用の方が便利であろう。
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