JR西の「有料通勤列車」は関西人に通用するか

「らくラクはりま」「Aシート」のコスパは…?

通勤特急「らくラクはりま」に使用されるJR西日本の289系車両(写真:okkie/PIXTA)

JR西日本は3月16日のダイヤ改正で、JR神戸線(東海道・山陽本線)に通勤特急「らくラクはりま」の運行を開始するとともに、新快速に「Aシート」を導入する。この2列車、実は関西の鉄道に大きな変化をもたらすかもしれない。

「関西人はケチ…」は過去の話?

「関西人はケチだから、たかだか数十分の移動を快適に過ごすために追加料金を払ったりしない」

東洋経済オンライン「鉄道最前線」は、鉄道にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

これまでよく言われてきた言葉である。確かに、1980年に京阪神地区の国鉄快速列車でグリーン車が廃止されて以降、近距離移動をターゲットにした有料着席サービスは低調であった。

混雑の激しい近鉄奈良線では有料特急が一定のニーズを満たしており、また昭和末期には後に特急「りんかん」となる南海高野線の有料特急が登場したものの、これらはあくまでもレアケースとして見られていた。

風向きが変わったのは2015年である。泉北高速鉄道が朝夕ラッシュ時に、座席指定特急「泉北ライナー」の運行を開始。始発駅から終着駅まで30分前後という短距離列車ながら、途中駅からでも座れることから人気を呼び、じわじわと利用を増やしている。

2017年8月にデビューした京阪初の有料座席指定車両「プレミアムカー」。その快適さが好評を博している(筆者撮影)

2017年にサービスを開始した京阪の「プレミアムカー」も、始発駅より途中駅からの利用が目立っている。プレミアムカーの利用率は7割、休日は8割以上をキープしており、これを受けて現在は8000系のみに連結しているプレミアムカーを、2020年度には3000系にも連結するとの発表があった。

京阪は有料座席指定列車「ライナー」も運行しており、これまでのように「関西人はケチだから……」といった考えはしだいに過去のものとなりつつある。

次ページ通勤特急「らくラクはりま」とは?
鉄道最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • トクを積む習慣
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
人気の動画
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
銀行員の出世コースに見られ始めた大きな変化
銀行員の出世コースに見られ始めた大きな変化
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日本企業は米中の板挟み<br>全解明 経済安保

先端技術をめぐる米中の争いは日本に大きな影響をもたらします。海外からの投資は経済を活性化させる一方、自国の重要技術やデータが流出し安保上のリスクになる可能性も。分断の時代に日本企業が取るべき進路を探ります。

東洋経済education×ICT