JR西の「有料通勤列車」は関西人に通用するか 「らくラクはりま」「Aシート」のコスパは…?

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こうした状況の中、JR西日本は2019年3月のダイヤ改正でJR神戸線(東海道・山陽本線)に通勤特急「らくラクはりま」を導入する。

「らくラクはりま」は特急「くろしお」で使われている289系で運行する(筆者撮影)

同社では現在、朝夕ラッシュ時に大阪―草津・米原間で通勤需要に特化した「びわこエクスプレス」を運行しているが、“通勤特急”と銘打った列車の運行はこれが初めてだ。「らくラクはりま」は朝ラッシュ時に姫路→大阪間の上り列車1本、夕ラッシュ時に大阪→姫路間の下り列車1本が設定され、車両は特急「くろしお」で使われている289系が使用される。

大阪と鳥取・倉吉を結ぶ「スーパーはくと」。夕方以降は通勤利用も多い(筆者撮影)

下り列車は大阪駅19:04発で、18:04発の「はまかぜ5号」、20:06発の「スーパーはくと13号」と合わせて、1時間おきに特急列車が走る形となる。ゆったり座って帰りたいサラリーマンには朗報だろう。

一方で、朝の上り列車は使いやすさに若干の不安がある。というのも、姫路6:21発→大阪7:21着と、かなり早い時間に設定されているのだ。

もっとも、これ以降の時間帯はすでに列車本数が限界に達していて、新しい列車を設定する余地がないので仕方ない部分もある。このあたりは、JRとしても悩ましい点であろう。

「チケットレス」におトク感

ところで、「らくラクはりま」は「J-WESTチケットレス」を利用することで、指定席料金が約半額(大阪―姫路の通常期指定席料金1490円に対し、J-WESTチケットレスでは720円)となる。

JR西日本のハウスカードであるJ-WESTカードを所持していることが条件だが、JR東日本の普通列車グリーン車よりも安い料金設定なのは魅力だ。J-WESTチケットレスは前日または当日の予約に限られることから、「今日は疲れたから、ちょっとぜいたくして特急列車で帰ろう」という需要の“後押し”を狙っているのだろう。

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