インド人が驚く日本の「ナン」独自すぎる進化 ホッピーもある「インネパ料理店」ってなんだ

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「インドがイギリスの植民地だった時代、イギリス人駐在員たちは、現地インドの使用人がイギリス人向けにアレンジしたインド料理に親しみました。そして1947年のインド独立後、スパイス料理の魅力を知って本国に戻ったイギリス人に向け、今度はインドやバングラデシュの人たちがロンドンに移り住み、インド料理レストランを開いたんです」

ヨーロッパ人向けのレストランということで、そこでは肉をメインとしたカレーやタンドール料理、そしてパンに趣が近いナンという、いわゆる北インドの料理をベースとし、さらにそれを食べやすくアレンジしたスタイルが定着します。その後、当スタイルはインターナショナルインド料理として各国に広まり、逆輸入の形でインドにも入りました。そうして伝播した国々の一つに、日本もありました」

日本での進化を担った「インネパ料理店」

1970年代から1990年代にかけ、このロンドンスタイルを取り入れたモティ、サムラート、ラージマハール、マハラジャといったインド料理店が日本で大人気に。豪華な内装に、クリーミーなカレー、そして豪快でエキゾチックなタンドリー料理、ふかふかのナン。すでにヨーロッパ人向けにアレンジされたスタイルだっただけに、日本人にも受け入れやすかったのだろう。

以降このスタイルは、「日本人に一番うけるスタイル」として多くのインド料理店が採用し、日本人にも広く受け入れられていき、完全に定番化する。

ところが、このロンドンを経由したスタイルは、日本でその後さらなる大進化を遂げることになる。その中心的な役割を担ったのが「インネパ店」だった。

インネパ店とは、ネパール人が経営するインド料理店の通称だ。インド料理といえばインド人経営が一般的かと思いきや、近年はインド人経営の店よりインネパ店のほうが多いといわれる。仕事とライフワークで日本全国のインド料理店を長年巡ってきた前述の小林氏もそれを実感しているという。

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