学校教師の転職サイトへの登録が急増するワケ

エージェントが明かす先生たちの苦悩と進路

転職の難しさゆえに、“次の次”を見据える人も。

「やはり教育系がいちばん決まりやすいですから、たとえば1度、教材の編集の仕事に就いて、本の編集という経験やスキルを身につけて、その後に出版業界へスライドしていく。こうしたひとつ職歴を増やして、一般企業でも働ける経験があることを示す“職歴のロンダリング”を考える人もいます」(前出・転職エージェント)

教師の転職事情についてネガティブな言葉ばかりが聞こえてきたが、教師という職歴はマイナス要素などではなく、むしろプラスにとらえられるケースも増えてきたとも。

パーソルキャリアが運営する転職サービス『doda』の編集長の大浦征也さんは、

「学校教育の現場は、ものすごくマネージメント能力が問われる現場です。生徒という若い人から、先生も年齢層が幅広い。そして親御さんともコミュニケーションをとらなくてはならない。

一般企業のビジネスマネージメントより明らかに難しいでしょう。学校教育を仕事にすることで、社会人にとって重要な能力を得られるという考え方はアメリカで進んでいて、日本ではまだごく一部ではありますが、そういった意識を持つ企業もあります」

教師が持つ“能力”とは

「いちばんわかりやすいのは、リーダーシップ、マネージメントの部分ですね。自分と価値観や常識が違う人たちを束ねるということ。どんな生徒たちがいて、どんな状態だったものをどうしたのか。イベントに対しての取り組み。プロジェクトマネジメントの要素ですね。

また、そもそも“教える”という行為は非常に難しいこと。どうやってできない人をできるようにするのかは戦略性が問われます。生徒のスコアをどう上げさせるのかなど、求められるスキルのレベルは高いわけです。

ただ、日常的に比較される世界にいらっしゃらないので、転職時にそれをアピールすることが慣れてないゆえに苦手な人は多いですね」(前出・大浦さん)

坂本金八は、第7シリーズで次のように語っていた。

《「正」という字は「一つ」「止まる」と書きます。もし何かに迷ったら、始めの一に戻って止まって、そこからもう一度考え直して下さい》

一つ止まって考え直し、転職する教師はこれからも増えていくだろうか─。

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