寺田心くん「ブックオフ店員」CMが好感のワケ アマゾンCMは有名タレントを起用せず人気に

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品ぞろえの豊富さという訴求ポイントはさほど目新しいメッセージではないが、泣き落としの後にちゃっかり「ありがとうございまーす」と笑顔で商品を手渡す切り替えの早さや、関西弁でオーバーなツッコミを入れる寺田の演技力が注目され、“かわいい天才子役”から演技の幅を広げた彼の新たな一面が視聴者の笑いを誘った。

「心くんの泣く演技が大げさで面白い」「いつも真面目な心くんの演技がオーバーなのが印象的」とモニターからも好評で、同社として自己最高となるCM好感度スコアを記録するとともに2作そろって初のトップ30入りを果たした。

すごいやん心くん(BOOKOFFチャンネルより)

上位に食い込んだノンタレントCMは

人気タレントを起用したCMがランキング上位に並ぶ中、トップ30内で有名タレントが出演していないのは4作品のみ(『U.F.O.』に出演するVチューバーの輝夜月はノンタレントとする)。なかでも優れたストーリー性で最も高いCM好感度を獲得したのはアマゾンジャパンのCMだ。

3月10日に放送を開始し、前回の7位から3位へと順位を上げた。CMは愛犬のグレートピレニーズのために『Amazon』でおもちゃやドッグフードを買い、幸せな毎日を過ごす男女の生活を描く。夜は“ふたりと1匹”で仲良くひとつのベッドに寝るが、大きな犬にスペースを奪われた男性は狭くて眠れない。

思わず「犬用 ベッド」と検索しようとするが、ふと寝顔を見て考え直しブランケットを注文。自分はソファを寝床にしながら、ぐっすりと眠る女性といびきをかく愛犬を満足げに見つめるというストーリーだ。

ペットを家族同様に思いやる姿や、ほぼセリフがない落ち着いたトーンが視聴者の心をなごませ、CMが印象に残った理由を問う「CM好感要因」では「心がなごむ」「かわいらしい」といった項目に1位がついたほか、「説得力に共感」「時代の先端を感じた」でも好評価を獲得し、このCMがポジティブな企業イメージの醸成に貢献しただけではなく、サービスの利便性も伝えていることがわかる。

同社は過去にも当日配送などのサービスが受けられる『Amazonプライム』のCMで高いCM好感度を獲得している。とくに赤ちゃんとゴールデンレトリバーが心を通わせる様子を描いた作品は2016年(1〜12月度)に放送されたCM全16182作品中で1位に輝いた。

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