仕事がダメな人はメールの文面もイケてない 「見た目」の読みやすさを意識していますか

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箇条書きにするのは、情報を相手の記憶に残りやすくするためでもあります。

箇条書きは、短く簡潔に要点が整理されているので、重要な部分だけを記憶してもらえます。さらに、箇条書きなら、要点を特定しやすいので早く確認できるという利点もあります。

説明が長くなりがちな要項を短く伝える

もっとも、このあたりは基本的なスキルなので、「そんなの、普通にやってるよ」という人も多いかもしれません。

しかし、仕事の速い人は、箇条書きを駆使する中で、何を箇条書きにしたら効果的なのかという点も考えています。

・交渉時に相手に提示する条件(できること/できないこと)
・(クレームをつけられたときに)自社が対応可能な事柄
・社内調整が必要な案件で他部署に協力してほしいこと

『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』(文響社)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

といった、文章で伝えると情報が増えてかえってわかりにくくなることや、誤解を招きそうなことをあえて箇条書きにしています。

こうすることで、伝えたい内容を受け手に負担をかけずに伝え、トラブルを回避しているのでしょう。

相手に意図しない解釈をされるときは、実は書き方に問題があるということが少なからずあります。その点、解釈のズレを防ぐのに、箇条書きは大いに役に立つのです。

このように、見た目に配慮して情報を整理すれば、相手の理解度も自然と高くなるでしょう。とにかく、メールは見た目が重要なのです。

平野 友朗 日本ビジネスメール協会代表理事、アイ・コミュニケーション代表取締役

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ひらの ともあき / Tomoaki Hirano

1974年生まれ。筑波大学人間学類(認知心理学)卒業。広告代理店勤務を経て2003年にメルマガコンサルタントとして独立。2004年、アイ・コミュニケーション設立。2013年、一般社団法人日本ビジネスメール協会設立。ビジネスメール教育の第一人者として知られ、メールマナーに関するメディア掲載400回以上、著書26冊以上。メールを活用した営業手法には定評があり、メールとウェブマーケティングを駆使して5000社の顧客を開拓。メールスキル向上指導、組織のメールに関するルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などを手がける。官公庁や企業などへのコンサルティングや講演、研修回数は年間120回を超える。著書や監修本には『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』(文響社)、『カリスマ講師に学ぶ! 実践ビジネスメール教室』(日経BP社)、『誰も教えてくれなかった ビジネスメールの書き方・送り方』(あさ出版)、『短いフレーズで気持ちが伝わる モノの書き方サクッとノート』(永岡書店)などがある。(一般社団法人日本ビジネスメール協会 http://businessmail.or.jp/

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