「チーズはどこへ消えた?」続編が描く迷路の物語

迷路に残ったヘムがそのあとどうなったのか

写真はイメージ(写真:iStock/xxmmxx)
日本で400万部、全世界で累計2800万部突破したベストセラー『チーズはどこへ消えた?』。その続編となるのが、『迷路の外には何がある? ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語』(スペンサー・ジョンソン氏の遺作)です。『チーズはどこへ消えた?』は、あなたの人生を変える方法についての深遠な真実を提供するシンプルなお話でした。
小人のヘムとホーは、ネズミのスニッフとスカリーと一緒に迷路で暮らしていました。その迷路で、ある日突然、大好きなチーズが消えるという予期せぬことが起きます。ホーはその変化に対処して、チーズを探しに出かけました。しかし、ヘムはチーズ・ステーションCにとどまることを選択しました。チーズ・ステーションCに残ったヘムがそのあとどうなったのか、迷路に踏み出すまでの物語を一部紹介します。

もともとの物語『チーズはどこへ消えた?』

昔、ある遠い国に、2匹のネズミと2人の小人が住んでいた。彼らはいつも迷路でチーズを探しまわっていた。食料にするためと、幸せになるためだ。2匹のネズミは、「スニッフ」と「スカリー」という名前。小人は「ヘム」と「ホー」という名前だ。

その迷路はいくつもの通路と部屋からなる迷宮で、どこかに美味しいチーズがあった。しかし、暗がりや袋小路もあって、すぐに道に迷ってしまいかねなかった。

ある日、2匹と2人はチーズ・ステーションCの通路の端で、好みのチーズをみつけた。それからは毎日、ネズミも小人もそこに行き、その美味しいチーズをたくさん食べた。

まもなく、ヘムとホーはチーズ・ステーションCを中心にして暮らすようになった。チーズがどこから出てくるのかも、誰がそこに置いているのかもわからなかったが、いつもそこにあると思い込んでいた。

ところが、ある日、チーズがなくなっていた。

チーズが消えたことがわかると、スニッフとスカリーはすぐさま新しいチーズを探しに出かけた。

しかし、ヘムとホーは違った。小人2人は呆然と立ちつくしていた。僕らのチーズが消えてしまった! どうしてこんなことになったのだろう? 誰も注意してくれなかった! こんなの間違ってる! こんなことがあるはずがない。

2人は何日も憤慨していた。

ようやく、ホーはスニッフとスカリーが迷路へ走り去ったことに気づき、ネズミたちのあとを追って自分も新しいチーズを探しに行くことにした。

ホーは言った。「ねえ、ヘム、物事は変わることがあるし、決して元には戻らない。この事態もそうじゃないかな。人生は進んでいく。僕らも進まなくてはならない」

そして、彼は出ていった。

数日後、ホーは再びチーズ・ステーションCにやってきた。新しいチーズのかけらをいくつか持っていて、ヘムに分け与えた。

しかし、ヘムはその新しいチーズを好きになれそうになかった。いつも食べていたチーズではなかったから。いつものチーズに戻ってきてほしかった。ホーはがっかりして、また1人で新しいチーズをもっと見つけるために出ていった。

そして、それがヘムが友だちのホーを見た最後だった。

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