リクシル、渦中の瀬戸氏が明かす対立の真因 「話せば潮田氏にわかってもらえる気がした」

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リクシルの指名委員会という(ガバナンスの)制度は間違っていなかったが、運用に問題がある。運用者を変えるために、自分で「組閣」しようと思った。

論理的には簡単だが、社外取締役は簡単に見つかるものではない。執行役を退任した4月1日から行動を起こそうと思い、3月27日から信頼できる友人に、僕を叱責できて、公明正大な人を紹介してくれといったらたくさんのリストが来て、わずか2~3日で集まった。

4月5日、都内で記者会見し、「自身の取締役再任を求める」と訴える瀬戸氏。左は、旧INAXの社長で、伊奈氏とともに瀬戸氏の辞任に反対し、今回の株主提案に賛同している川本隆一氏(撮影:梅谷秀司)

女性で前最高裁判事の鬼丸かおる氏は、有名企業でも勤まる経歴なのに、「リクシルをいい会社にするために、助けになりたい」と言ってくれた。元アクサ生命保険会長の西浦裕二氏は、正論で会社の問題ある状況を直してきた人。彼も「僕はやりたい」と言ってくれた。元あずさ監査法人副理事長の鈴木輝夫氏は内部統制やガバナンスの専門著書がある。濱口大輔氏は前企業年金連合会運用執行理事で、資金運用の立場だが投資家の視点に精通している。

通常であればMonotaRO(モノタロウ)やリクシルに来てくれない人ばかりが来た。僕が彼らを選んだのではなく、彼らがこの事態を選んでくれた。

潮田氏は誤解を与える言動をした

――潮田氏の行動のどこに問題があったのか。

2つ大きな問題がある。1つ目は、僕に対しては「指名委員会の総意だから辞めてほしい」と言い、取締役会では「瀬戸さんはすぐ辞めると言っている」と伝えた。これは事実と違う、誤解を与える言動だ。

2つ目はなぜ後任のCEOに潮田氏が、COOに山梨氏が就くのか、という点だ。後継者を選ぶのに何の議論もされていない。指名委員会の委員長が「後任は自分だ」というプロセスを許し、(それに)取締役が賛成してしまった。

ガバナンスとは「株主のためになるようにしましょう」という仕組み。特定の人がこうしたいと思ったら、(そのとおりに実現)できてしまうのは問題がある。

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