ファミマは3位、これではインフラ価値がない 来期出店も1500超、ファミマ社長が語る拡大戦略

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――2014年4月の消費増税の影響は。

それはあるだろうが、克服できるはずだ。たとえば398円のお弁当。中身を変えたり、品目を少なくしたりすることもあるかもしれないが、低価格の商品を求めるお客様がいるので、絶対に残す。

なかやま・いさむ●1957年生まれ。81年伊藤忠商事入社、米国出向などを経て、2012年常務執行役員・食料カンパニーエグゼクティブバイスプレジデント兼食糧部門長。13年1月に当社社長就任

逆にチャンスなのは、専門店が値上がりしたから、同じような物はコンビニで買おうと考える人が流れてくること。その一つがコーヒーで、専門店から集客する。

また、高品質の「プレミアムシリーズ」を強化していきたい。あとは、おにぎりを振り塩にしておいしくするなど、ベーシックな部分を改善する。

これらを強化することで、店が磨かれると同時に消費税対策にもなる。

――2004年に進出した中国は1000店を超え、黒字化が見えてきた。

この下期で黒字になるはずだ。ただ来期も黒字かというとわからない。さらに店を増やして地域も拡大したいので、先行投資のコストがかかる。ただ、どうすれば黒字化するのか、というパターンはもうつかめた。

"化学反応"が起きるビジネスを模索

――ほかの海外拠点の状況や、新たなエリアへの出店計画は。

タイも1000店を超え、さらに拡大していく。ベトナムやインドネシア、フィリピンの黒字化にはもう少しかかる。新しいエリアへの出店も検討はしているが、基本的にアジアだ。

――今後、ファミマはどう進化していくのか

2012年にシニアライフクリエイトを買収し、高齢者への宅配サービスを始めた。コンビニとの相性がよく、化学反応が起きている。ほかにも相性のいいものがないか、検討しているところだ。

ドラッグストアやスーパーとの協業も始めた。ヒグチ産業と組んで始めたドラッグストア一体型店舗では、客数が2倍、売り上げが1.5倍ぐらいに増えたところもある。これはドラッグストアとコンビニの客、両方を取り込んで成功している例だ。駅構内への出店や自動販売機での物販にも取り組んでいる。いろんなサービスをそろえ、すき間なく提供できるようにしていきたい。

(撮影:梅谷秀司)

田野 真由佳 東洋経済 記者

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たの まゆか / Mayuka Tano

2009年に大学を卒業後、時事通信社を経て東洋経済新報社に入社。小売りや食品業界を担当し、現在は会社四季報編集部に所属。幼児を育てながら時短勤務中。

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