東大生が教える「文章が苦手」が一瞬で治るコツ 得意な人には当たり前な「書く前」の準備
・4/15(月)に年に1度の定期検査を行います。〇〇株式会社にお願いしています。
・それにともない、4/15(月)10時〜11時は断水となります。当該の時間は水が出ませんので、十分お気をつけください
目的である情報共有と注意喚起を分けて書いているので、これなら「断水があるなんて知らなかった!」と言う方もいらっしゃらないはずです。
何を目的に文章を書くのか? 読者にどうなってほしいのか? 読者に対して何がしたいのか?
目的が明確でなかったり、逆に多すぎてわからなくなっている状態だと、文章を書こうと思っても何を書いていいかわからなくなってしまうのです。
というわけで、文章を書くときには、必ず目的の準備をしましょう。
2種類の「目的」を使い分けよう
知っておいていただきたいのは、目的には大きく分けて2種類存在するということです。「読者にインプットしてもらいたい」という目的と、「読者にアウトプットしてもらいたい」という目的です。
前者は、情報を共有したり、報告したりして、読者に知識を提供(インプット)するものです。インプットした知識をどうするかは考えません。
例えば先ほどの例の「定期検査があるよ!」というのは、言ってしまえば「だからなんだよ」と言われてしまうような情報です。しかし、言っておかなかったら「聞いてないぞ!」と怒る人が出てくるかもしれない。共有しておくべき情報があり、それを伝えたいのなら、「インプット」が目的です。
一方の「アウトプット」は、読者に知ってもらったうえで「行動」もしてもらいたいというものです。例えば「断水に気をつける」というのも具体的な読者の行動にまで変化を及ぼすわけですから、「アウトプット」です。
僕が今書いているこの文章も、「みなさんに文章を書く前に準備をしてもらいたい」と考えて執筆していますから、これも読者のアウトプットを目的としています。
アウトプットは、知ってもらうだけではダメです。きちんと行動してもらわなければなりません。だからこそ、インプットよりも多くのことを語らないとわかってもらえません。
ここで言うなら、「4/15(月)に断水があるよ!」というだけでは不十分なのです。情報共有ならそれで十分なのですが、注意するとなると「何時から何時までなのか?」というもっと詳しい情報も知りたいわけです。
情報共有だけのインプットを目的とする文章なら最低限の情報でよく、行動まで求めるアウトプットを目的とする文章なら詳しく説明しなければならない。その2つの違いを意識していないと、頭の中もごちゃごちゃして、なかなか文章にすることができないのです。
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