東大生が教える「文章が苦手」が一瞬で治るコツ 得意な人には当たり前な「書く前」の準備
これに対する対処法は1つ。「これを伝えたい!」「こういうことをわかってもらいたい!」という「文章の結論」を、自分なりに準備すればいいのです。
文章の結論さえ作れれば、あとは結論に沿って、結論の「言い換え」を文章全体でしていけばいいだけです。
例えば僕は今、「文章には準備が必要だ」という結論に向けて文章を書いています。だからこそ、「文章には準備が必要だ」という結論につながらないことは一切書く気がありませんし、仮に書いても読んでいる人が「え? なにこれ?」と混乱するだけです。
結論が決まっているから、結論の言い換えとしての文章を書くことができるというわけです。
読者に「どうなって」ほしいのかを決める
2つ目は「目的」の準備です。僕は3つの準備の中で、これがいちばん見落とされがちだと感じています。
例えば、あなたの住んでいるマンションにこんな張り紙がしてあったとします。
いかがでしょうか? 一見すると、4月15日の検査についての報告に見えますが、これ、( )の中に入っている「断水」の話のほうが重要ですよね? そっちのほうが住民にとっては重大な話なはずです。
笑い話みたいですが、頑張って書いた結果、「そこのほうが重要じゃないの!?」というポイントをすっ飛ばし、どうでもいい情報ばかりを書いてしまっている文章って意外と多いです。僕も昔はメールやチャットで何かを話すとき、「お前、こっちをもっとちゃんと伝えろよ!」と言われがちでした。
なぜこういうことが起きてしまうのかというと、「目的」の準備を怠っているからです。
目的というのは、「何のために書いているか」というもの。より正確にいうならば「読者にどうなってもらいたいのか」という話です。
この文章で言うならば、「こういう検査があるよ!」という情報を共有し、さらに「断水があるから気をつけようね!」と注意喚起を行いたいわけですよね? でも後者を疎かにしたから、こういう文章になってしまったわけです。
僕だったら、先ほどの文章はこう書きます。
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