マニラで財布をすられたら余りにも大変だった 海外で盗難被害「自分は大丈夫」と思う人の盲点

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昼間のマニラは昨晩に比べると、平和に見えた。ショッピングモールも大きく清潔だったので安心した。

鳥料理を食べたあと、ショッピングモールでしばらく買い物をして、ホテルに戻ることにした。ボディバッグと一眼レフカメラは、背中に背負うように持っていた。歩道にはスマートフォンのカバーや、サンダル、ターバンなどを売る露店が出ていた。露店を見たり、スマートフォンで看板の写真を撮ったりしながら歩いていた。

歩いていると突然背後から「ガシャーン」と物が落ちる音がした。慌てて振り向くと、僕のスマートフォンの予備バッテリーが落ちていた。

「え?」

と思うとボディバッグのファスナーが全開になっている。慌ててカバンの中を探ると、財布とレンタルポケットWi-Fiがなくなっていた。

目の前が真っ暗になった。

僕も、同行者の男性もまったく気がつかなかった。あまりに気がつかなかったので、スリにあったと確信できないくらいだった。

予備バッテリーが落下していなかったら、しばらく気づいていなかっただろう。ひょっとしたらホテルまで気がつかなかったかもしれない。冷や汗を垂らしながら、もと来た道を戻った。もちろん財布は落ちていなかった。食事をしたショッピングモールのレストランでも、係の人に落ちていなかったか尋ねたがやはり見つからなかった。

パスポートは無事だったものの…

財布の中身は日本円7万円と3000フィリピン・ペソ(1万円程度)、銀行のカード、クレジットカード、運転免許証などが入っていた。

【2019年3月30日8時52分追記】初出時、現地通貨を誤っていたため、上記のように修正しました。

「なんでこんなに日本円持ってきたんだ」

「使わないカードは日本に置いてくるべきだった」

などなど、ひどく後悔した。

盗まれた場所(筆者撮影)

ちなみにパスポートはカバンの小さいポケットに入っていたのでなくならなかった。iPhoneとiPadがなくならなかったのも、不幸中の幸いだったと言えるだろう。

パスポートをなくしていたら、日本大使館、総領事館に行ってパスポートの失効手続きをしなければならない。パスポートが再発行されるまでは、帰国できない。より一層、深刻な事態になったはずだ。

ただ、そのときは運がいいなどと思える余裕はなかった。

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