30代以下の「賢い」保険との付き合い方超基本 手取りが増えない時代のお金の使い方とは

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そんな世代が少ないお金を何に使うのか、どうやって使うのか慎重になり、お金を消費しないという選択肢にたどり着くのも当然の結果です。数年後、今よりも景気が悪化するかもしれない。数十年後、年金がもらえるかわからない。もはや国の福祉をあてにする希望も持てないのです。

手元に残るお金が少ない。そんな中で、なけなしのお金を払ってでも一般的な保険に入るべきか否か、悩む人も多いのではないでしょうか。

まず忘れてはいけない重要なことは、日本国民の場合、公的医療保険については加入が義務付けられていることです。

公的医療保険には2つ種類がある

公的医療保険には大きく2つの種類があり、国民健康保険と健康保険に分かれます。企業に勤めている人は基本的には健康保険に加入しており、給料から社会保険料として天引きされているはずです。また、国民健康保険は自営業やフリーターなど、企業勤め以外の方を対象とし、各自治体へ個人で加入し、自分自身で支払いをするというものです。

どちらの公的医療保険も、加入していれば病気やケガで病院にお世話になった際、診療費の7割を会社や国が負担してくれます。そのため、入院を必要とするような大きな病気やケガをしない限り、病院での自己負担額はそれほど高くはなりません。

任意で加入する民間の保険は、もしものときに備えるための保険です。自分の身に万が一のことが起こった際に保障してくれる「生命保険」と「医療保険」について解説します。

まず「生命保険」ですが、これは簡単に言えば、自分が死んだとき家族にお金を残すための保険です。保険に加入している人が死亡した際に効力を発揮します。

生命保険は世帯や家庭を金銭的に支えている人に万一のことがあったとき、残された家族がこれからの生活に困窮することがないよう、備えるための保険です。身も蓋もない言いかたをしてしまえば、独り身やお金を残す必要がない人にはそれほど重要な保険ではないと考えられます。結婚し、子どもが生まれてから加入を考えても問題はないでしょう。

次に「医療保険」。こちらは基本的に、病気やケガの際の入院、手術、通院などの保障をするものです。治療費が想像以上に高額になってしまったときに真価を発揮する保険とも言えます。入院中にかかる費用や、保険の商品によっては働けない期間に給料の代わりとも言えるようなお金を受け取ることも可能です。

また、これらの保険は上記であげたようなことしか保障してくれないのかというと、そういうわけではありません。最低限の保障プランに加えて、特約(プラスアルファでつける保障・サービス)をつけることにより、保障を追加することができます。もちろん、プラスする特約によって保険料が上がってしまいます。

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