急増する「お一人様」はホテルに歓迎されるのか 一人旅は「宿泊料金」が割高になるのは本当?

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実際に10階のエレベーターホールに降り立つと、日本初の花時計である神戸三宮の花時計をイメージしたしつらえになっており、客室の内装も女性をイメージしたカラーリングになっている。

レディスフロアのエレベーターホールの「花時計」をイメージしたインテリア(筆者撮影)

備品も大きなミラーと両サイドにライトの入った使いやすいドレッサーや、ハイヒールで疲れた足をもみほぐすフットマッサージャーなど、女性に喜ばれるものが用意されている。レディスルームは、通常のスタンダードクラスの部屋と比べて、1人あたり1000円ほど料金が高めに設定されている。

また、三宮REIホテルは改装にあたって、レストランをカフェのような雰囲気にして、お一人様でも入りやすくするとともに、クラフトビールや一品料理も増やし、ちょっと飲んでちょっと食べるといったニーズにも応えられるようにしたという。

お得に予約する方法はあるのか?

ちなみに、宮﨑氏に部屋をお得に予約する方法はあるのかという質問をすると、

レディスルームには女性が過ごしやすい備品なども取りそろえた(筆者撮影)

「料金は需給のバランスからかなり変動します。例えば、ツインの部屋が余っているようであれば、高い割引率でお一人様利用を誘導することもあります。

また、以前は当日になると料金を落とすことがありましたが、今は必ずしもそうではありません。早割でご予約されているお客様に不利益が生じないように、その値段を見てのボトムレートのコントロールになります」と、オペレーションの難しさをにじませる。

さて、今回の取材を通じて浮かび上がってきたのは、颯爽(さっそう)と一人旅を楽しむ女性の姿だ。男性ももちろん一人旅を楽しんではいるのだろうが、ホテルなどのサービスに関してはなんとなく女性一人旅の影に隠れてしまっている印象を受ける。男性一人旅に関しても、もう少し後押ししてくれるようなプランを用意してくれないだろうかというのが、取材を終えての感想だ。

森川 天喜 旅行・鉄道作家、ジャーナリスト

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もりかわ あき / Aki Morikawa

現在、神奈川県観光協会理事、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。メディア出演、連載多数。近著に『湘南モノレール50年の軌跡』(2023年5月 神奈川新聞社刊)、『かながわ鉄道廃線紀行』(2024年10月 神奈川新聞社刊)など

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