東京の「観光地に住む」選択が意外にいい理由 住まい選びに「街」の選択が重要になってくる

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ともあれ、あくまで自分自身を軸にさまざまな角度から検討し、住む「街」を選ぶ。これからはそんな時代になります。そして東京の「街」には、実に多種多様な顔があります。そしてその顔とは多くの場合、自然条件やたどってきた歴史、文化の違いを背景にしています。

そこで、あえて一部の違いは無視し、立地や雰囲気、住民の属性、すでに存在するインフラ施設、さらには出入りする人の属性など、あくまで「街」として筆者独自の視点で捉え直し、「住む」という意味合いから分類してみます。すると、東京23区にある街々が、また別の顔を持って立ち上がってきます。

それを具体的に記せば、「ブランド住宅街」「湾岸タワーマンション街」「観光地」「外国人街」「団地」「学生街」などになるでしょうか。今回はそのうち「観光地」としての東京の「街」について考えてみたいと思います。

一大観光地となった東京

最近、観光客を相手にした不動産、例えばホテルや旅館といった宿泊施設、観光客を相手にした商業施設などの仕事をよく頂戴するようになりました。また大型のキャリーバッグを引いて東京を歩く観光客の姿は、以前と比べると明らかに増えていることを実感します。

実際、2020年の東京五輪を直前に控えた今の時点で、東京はかつてのような日本における政治や経済、文化の中心地というだけでなく、すでに世界的な一大観光地となっているのです。

ここであらためて東京を「観光地」という視点で見てみましょう。

現在の東京観光を牽引しているのが外国人観光客、いわゆるインバウンドです。東京都の発表によれば、2017年に東京を訪れた外国人観光客は1377万4000人。この年に日本を訪れた外国人観光客2869万人のうち、約半数が東京を訪れている、という計算になります。

ちなみに2017年の年間観光入れ込み客数(実人数)は5億3700万人。このうち日帰り客が約9割の4億9300万人、宿泊客は4430万人です。

今からおよそ10年前となる2007年の数値と比較すれば、全体で21.6%の増加。特に宿泊客は63.8%もの大幅増となっています。

観光消費額もうなぎ上り。2017年の観光消費額は5兆8448億円。2007年が4兆4428億円でしたからこの10年間で1兆円を超える大幅増です。

ここでも外国人観光客の活躍が目立っており、2017年における外国人観光客の消費額は1兆1358億円と、全体消費額の19%を占めています。なお10年前の2007年の消費額は3592億円、全体消費額に占める割合は8%にすぎませんでした。外国人観光客は東京の街中をただ闊歩しているだけではなく、しっかりお金を落とす貴重な存在となっているのです。

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