《NEWS@もっと!関西》子供たちが「儲かりまっか」--キッザニア甲子園は関西の活気を取り戻す“起爆剤”となるか?
関西にも子供たちの笑い声が響くか--。
子供がさまざまな職業を体験できるテーマパーク「キッザニア東京(東京・江東区)」を運営するキッズシティージャパンは7日、国内2拠点目となる「キッザニア甲子園」を3月27日にオープンすると発表した。「阪神甲子園球場」に隣接する商業施設「ららぽーと甲子園」(兵庫県西宮市)内に開業する。
敷地面積約6000平方メートル、パビリオン数約50と、東京とほぼ同規模を確保。同社の住谷栄之資社長は、関西進出の理由について「お客様の要望が多かった。また、関西圏は首都圏に次いで人口が多いことも考慮した」と語った。
キッズシティージャパンは「キッザニア甲子園」の開業に際して51社とのスポンサー契約をむすんでおり、それらの企業が施設内にパビリオンを設置する。自動車工場やすし屋、マヨネーズ工場など東京にはないパビリオンの出店計画もある。とくに「(子供が運転手や駅員を体験できる)電車パビリオンは人気になるだろう」と、住谷社長は語る。
「キッザニア東京」は2006年10月の開業以降、入場者が175万人を突破。年間売上高も35億円と、当初の想定を上回っている、という。「キッザニア甲子園」も年間入場者80万人、売上高30億円を見込む。同時期に予定されている阪神電鉄の新線「阪神なんば線」の開通を見据え、関西の各地域から顧客を呼び込む狙いだ。
関西は首都圏よりも景気が後退しており、少子高齢化も進む。これらの影響で、遊園地「エキスポランド」を運営していたエキスポランド社(大阪・吹田市)が昨年10月に倒産するなど、地域住民に親しまれてきた遊園地が相次いで閉園に追い込まれている。まるで子供たちの夢と遊びの場が、奪い取られていくかのようだ。
子供たちに躍動感のない地域が、活気に満ち溢れることはないだろう。その意味で、関西に子供に人気のテーマパークが進出してくるとなれば、活力を取り戻す“キッカケ”をつかむかもしれない、と地域の期待が高まるのも自然の成り行きだ。活性化への貢献も求められる「キッザニア甲子園」の開業は、キッズシティージャパンだけでなく、関西地域にとっても重要な意味を持つ。
(梅咲 恵司 =東洋経済オンライン)
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