家賃90万円滞納を妻に隠した元エリートの破滅 29歳で独立も失敗、離婚→自己破産に陥った

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ふたをあけてみたら、誰も仕事の依頼などしてくれません。クライアントは自分を評価していたのではなく、大手の会社の一社員として付き合っていた、そう初めて気がつきました。今まで順調すぎるほど順調にきた人生の、初めて裏路地につながる分岐点でした。

仕事がなければ、収入はありません。妻に心配をかけたくなかったので、サラリーマン時代と同じ額の生活費を渡しました。家賃と合わせて、月30万円以上が貯金から減っていきました。

理香さんに生活を切り詰めてなんて、絶対に言えませんでした。

生活費以外にレンタルオフィスの家賃や経費がかかります。資本金に準備した100万円もあっと言う間に消えていきました。

自分で会社をやっていますと言いながら、仕事もなく、頭の中はいつも貯金の残額を計算していました。

ようやく起業後半年ほどで、小さな仕事がぼちぼち入ってき始めましたが、ひと月の生活費を補うにはほど遠く、消費者金融から足りない分を借りるようになりました。もう下ろす貯金も、ほとんどありません。

これが坂道を転がり落ちる2つ目の分岐点だったのでしょう。

1回だけのつもりが家賃滞納のドロ沼に

消費者金融でお金を借りる、自分の人生で大きな一歩を踏み出したことで、タブーに対するタガが外れました。

家の家賃を滞納するようになったのです。支出の中でいちばん大きなウェートを占める家賃を払わなければ、金策はかなり楽になります。その分を消費者金融の返済に回せたからです。

家賃の滞納は、消費者金融ほど督促が厳しくありません。1回だけのつもりが、翌月以降も払えませんでした。

独立してガンガン稼ぐ。そう思っていたのに、やっていることは消費者金融から借りたお金の返済に走り回るだけ。借金を仕事で返済するのではなく、借金を借金で返すというまさに自転車操業でした。

起業に反対していた理香さんには、正直に言えませんでした。

家賃を払わないことで自宅に督促状が届いたときも「行き違いかな、ちゃんと払っているから心配しなくていいよ」と言えば、理香さんは信じているようでした。

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