新元号の名前に安倍首相の「安」が入らない根拠 来月発表される「新元号」の意外すぎる事実
日本の元号は「大化」が最初(645年)。乙巳の変による「大化の改新」だ。つまり、当時の「これがグローバルスタンダードだ!」という宣言だろう。島国・日本は昔からこういうのに弱い。
しかし、そのまますんなり元号が続いたわけではない。①大化(645年)、②白雉(650年)のあと、32年間も元号のない空白期間がある。③朱鳥(686年)で数カ月復活したあと、再び15年間の空白。いくらグローバルスタンダードを叫んでも、元号はなかなか定着しなかったのだ。④大宝(701年)からは連続して、平成まで247の元号(南北朝のダブりを含む)が続いている。単純平均すると、一元号は5年半しか続かない。
ちなみに、今上天皇は第125代。最初の「大化」のときの孝徳天皇は第36代。元号の数と歴代天皇の代数は、全然合わない。基本的には皇位継承者が践祚(せんそ/天皇の座につくこと)したときの「代始改元」なのだが、武家の時代に入ると将軍の代始改元のようなことも始まるからだ。足利義満は実質的に元号を決めたこともあるし、逆に改元をさせなかったこともある。戦国時代には信長や秀吉が改元に口出しをした。元号に関する公家と武家との主導権争いは、幕末まで続いている。
元号の基本は、「この国に流れる時間・年月(とその年月下で生きている民衆)を支配するのは王である」という考え方だから、権力を握った者(王)は自分の発案で改元したくなるのだろう。
元号に最も使われた漢字ランキング
元号は基本的に漢字2文字だ。四文字元号も5つだけあるので、元号に使われた漢字の総数は、247×2=494に、四文字元号の増加分5×2=10を足したもの。つまり、504だ。なのに、そこに使われた漢字は、わずか72種類しかない。なぜか? 元号には縁起のいい漢字や、意味のいい漢字を使いたいからだ。わざわざ「苦」や「暗」なんて字を使うわけがない。すると当然、いい漢字は何度も使われる。
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