来年は中国株がインド株を逆転か 割安感や改革効果で

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改革効果に期待

一方でインド株の上昇余地は既に乏しくなっているようだ。先週の高値更新を主導した情報技術(IT)と医薬品株にはいずれも割高感がある。

MSCIのインドIT株指数の予想PERは21倍で、日本を除くアジア太平洋諸国の同様の指数の12倍を大幅に上回る。MSCIのインド医薬品株指数にも似たような割高感が見える。

これに対して中国企業では、利益見通しの下方修正件数に対する上方修正件数の比率が上向き、投資家が企業収益の好転を予想していることが示されている。

香港にあるマクロ系ヘッジファンドの責任者は「過去3年間、市場は中国のハードランディングに賭けてきた。今こそそうしたポジションを一部解消する時だ」と言う。

相場の上昇を来年初め以降も長続きさせるためには、中国の銀行の不良債権処理で断固たる対策が期待される。加えて投資家は、政府の改革が企業、特に大手国有企業の利ざやと利益にどう影響するかも見極めようとしそうだ。

パイオニア・インベストメンツのアジア株ヘッド、アンジェロ・コルベッタ氏は「次の決算で営業キャッシュフローの劇的な改善を確かめたい。大半の中国企業は運転資本がマイナスに陥っており、顧客に補助を与えている格好だ。すべての問題は資本配分の効率化に帰する」と語った。

ブラックロックのアジア株ヘッド、アンドルー・スワン氏は11月のロイター・サミットで「中国が改革を正しく実行すれば、単に押し目で株を買って戻せば売るという状態から抜け出し、横ばいないし下向きだった長期的な軌道が上向きに転じたという理由で押し目買いを実行する環境に突入しそうだ」と述べている。

(Clement Tan記者)

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