来年は中国株がインド株を逆転か 割安感や改革効果で

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12月18日、来年のアジア新興国市場では中国株が脚光を浴び、インド株と立場が逆転しそうだ。写真は上海の証券会社内で6月撮影(2013年 ロイター/Aly Song)

[香港 18日 ロイター] -来年のアジア新興国市場では中国株が脚光を浴び、インド株と立場が逆転しそうだ。株価の割安感と、政府の改革に対する楽観論が追い風になるとみられる。

投資家は何年もの間、中国株をアンダーウエートとしてきたが、11月に政府が大規模な経済・社会改革を発表すると一部の中国株ファンドは買い越しに転じた。

市場規制当局のデータによると外国人は今年インド株を188億ドル買い越した。

中国では公式データが発表されていないが、ファンド調査会社EPFRによると中国株ファンドは年初から12月11日までで55億ドルの売り越しだった。

MSCI中国株指数の1年後の予想利益に基づく株価収益率(PER)は9.3倍で、過去10年間の中央値を大幅に下回るほか、MSCIアジア(除く日本)株指数のPERとのかい離は2008年の世界金融危機以降で最大に開いた。

また、トムソン・ロイター・エスティメーツによると予想PERベースで見て中国株はMSCIインド株指数より40%割安だ。

対照的にインドの主要株価指数は高値を更新しており、PERは過去10年間の平均値並み。

インド株は割高に見えるだけではない。米連邦準備理事会(FRB)による金融緩和の縮小や経常収支の問題、来年5月までに実施予定の総選挙に伴うショックに対して脆弱な可能性もある。

投資家は少なくとも、インド株のリスク積み増しに消極的な様子で、来年は新たに他市場への資産配分を行う構え。彼らの視界には中国が確実にとらえられている。

パインブリッジ・インベストメンツ(香港)のグレーターチャイナ・香港株式ポートフォリオマネジャー、デズモンド・ジャン氏は「全般的に見て、中国株は単純に割安過ぎるため投資家は来年無視できなくなりそうだ。改革や広範にわたる景気減速にもかかわらず、大衆消費、電子商取引、環境関連など今後数年で急拡大しそうな産業はまだ数多くある」と述べた。

中国政府の改革発表を受けて香港市場のハンセン中国企業株指数(H株指数)は4日間で10%以上も上昇したが、CLSAなど一部の証券会社によると機関投資家が不在だったため上昇は確信を欠いたものになったという。

しかしゴールドマン・サックスが11月21日に発表したリポートによると、世界の新興国市場とアジアを対象とするファンドは中国株を290ベーシスポイント(bp)と582bp、それぞれアンダーウエートとしており、これが中立に戻るだけで強力な上昇相場を引き起こし得る。

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