米エヌビディア、通期見通しが市場予想超える 2020年1月期の売上高は117億ドル前後か

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 2月14日、画像処理半導体大手の米エヌビディアが発表した2020年度(20年1月まで)通期の売上高見通しは市場予想を上回った。株価は引け後の時間外取引で8%急伸した。写真はエヌビディアのロゴ。カリフォルニア州サンタクララの同社本社で2015年2月に撮影(2019年 ロイター/Robert Galbraith)

[14日 ロイター] - 画像処理半導体大手の米エヌビディア<NVDA.O>が14日発表した2020年度(20年1月まで)通期の売上高見通しは市場予想を上回った。株価は引け後の時間外取引で8%急伸した。

同社は20年度の売上高が前年実績の117億ドルに比べて「横ばいか若干減少」するとの見通しを示した。リフィニティブIBESがまとめたアナリスト予想の108億ドルを上回った。

第4・四半期(19年1月27日終了)決算は、特別項目を除く1株利益が0.80ドルと、アナリスト予想の0.75ドルを上回った。第1・四半期の会社見通しはアナリスト予想に届かなかったが下振れ幅は小さく、データセンター向け事業も市場が想定したほど悪化しなかった。

同事業の第4・四半期売上高は6億7900万ドルと、前年同期から減少したが、ファクトセットがまとめたアナリスト予想を若干上回った。

ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会見で「法人顧客とクラウドサービス会社は全般的に、慎重姿勢が久しぶりの水準まで強まった」と指摘した。

エヌビディアは過去数年間で急速に成長したが、中国の景気鈍化と仮想通貨を巡る熱狂の収束が売上高を下押ししつつある。第4・四半期の総売上高は22億1000万ドルと、前年同期の29億1000万ドルから減少したものの、既に下方修正した会社予想の22億ドルは小幅に上回った。

第1・四半期の売上高は22億ドルの上下2%の範囲になるとの見通しを示した。リフィニティブIBESがまとめたアナリスト予想は22億8000万ドル。

サミット・インサイツ・グループのキンガイ・チャン氏は、第1・四半期の見通しは予想に届かなかったが、予想を上回る通年見通しは下半期の大幅増収を同社が見込んでいることを示唆していると分析した。

第4・四半期の純利益は5億6700万ドル(1株当たり0.92ドル)と、前年の11億2000万ドル(1.78ドル)から減少した。

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