デジカメ各社が挑むフルサイズ覇権の行方 高画質の大型センサーを搭載した機種が続々と登場

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レンズの種類に差

一眼市場の中でも、フルサイズ機はキヤノンとニコンが寡占している。「ソニーは挑戦者の立場。2強がやっていないことをどんどんやる」と、石塚茂樹デジタルイメージング事業本部長は意気込む。

対するキヤノンやニコンは、フルサイズを搭載した一眼レフの普及モデルに力を入れている。ニコンは昨年9月、他社に先駆けて、20万円を切った「D600」を発売。キヤノンも追随し、同年11月に同じ価格帯の「EOS 6D」を投入した。

ただ、フルサイズミラーレスを投入してきたソニーに、キヤノンやニコンが追随する様子は今のところない。

その理由は、画質のもう一つのカギを握るレンズにある。現行のフルサイズ用交換レンズの種類を比べると、キヤノンは54種、ニコンが58種。ソニーはフルサイズミラーレス専用レンズを新たに開発しなければならず、来年3月でも5種にすぎない。キヤノンとニコンは一眼レフでデジカメの利益の大半を稼いでおり、新たにレンズを開発してまでフルサイズミラーレスを投入する必要性を感じていないのだ。

しかし、ミラーレス化によりカメラボディを小さくした点が、ソニーの新しさ。この提案がユーザーに受け入れられればキヤノン、ニコンも放ってはおけないだろう。「フルサイズ普及機」の戦いは、まだ始まったばかりだ。

週刊東洋経済2013年12月16日号核心リポート05)

島 大輔 『会社四季報』編集長

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しま だいすけ / Daisuke Shima

慶應義塾大学大学院政策メディア研究科 修士課程修了。2006年に東洋経済新報社入社。書籍編集部、週刊東洋経済編集部、会社四季報オンライン編集部などを経て、2019年1月に『会社四季報』副編集長、2021年4月より『会社四季報プロ500』編集長。2024年7月より『会社四季報』編集長。

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