アップルと中国、電子部品メーカー襲う二重苦

業績下方修正が続々、車載向けに活路?

日系電子部品メーカーはアップルショックで業績予想を相次ぎ下方修正した(撮影:今井康一)

「リンゴの賞味期限は切れた。もはや美味しくない」

決算発表を終えたある電子部品メーカーの役員はこういってぼやいた。1月28日から2月1日にかけて、村田製作所やTDK、アルプスアルパイン、日東電工など多くの電子部品メーカーが2018年4~12月期決算を発表した。

前週にはモーター大手の日本電産が決算を発表。2018年10~12月期の営業利益は直前の7~9月期から39.7%減だった。この決算に先立ち、日本電産は2019年3月期の通期業績予想を下方修正。永守重信会長が米中貿易摩擦による中国経済減速の影響を強調したこともあり、電子部品各社の動向にも注目が集まっていた。

中国経済とiPhoneの失速が直撃

ふたを開けてみると、多くの電子部品メーカーが通期業績予想を下方修正した。その理由は「自動車販売台数の減少」(TDK)、「産業機器市場の需要減少」(日本航空電子工業)など、いずれも中国市場の落ち込みが中心だ。加えて、各社が指摘したのが「スマホの減速」、とりわけアップルの変調だ。

アメリカのアップル社が1月29日に発表した2018年10~12月期決算は前年同期から減収減益。四半期での減収は16年7~9月期以来9四半期ぶりで、減益も8四半期ぶりとなった。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「特に中国の経済環境が我々の当初予想よりもかなり厳しかった」と指摘している。

電子部品の市場調査を行うフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズによれば、最新機種に搭載されている約1300個の部品のうち、6割にあたる約800個を日本メーカーが供給している。iPhoneの販売不振が日系電子部品メーカーの業績に与える影響は大きい。

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