天皇陛下ご退位で宮内庁が悩む「公務の整理」 今年は多くの儀式や行事が目白押し
その後もさまざまな儀式や行事が続く。10月22日には、新天皇の即位を内外に示す『即位礼正殿の儀』が行われ、オープンカーでのパレードや各国の賓客などを招いた祝宴が催される。さらに11月14日から15日にかけて、天皇が即位後に初めて行う、一世一度の新嘗祭(収穫祭)『大嘗祭』が行われる予定だ。
「退位の特例法が成立して以降、宮内庁は忙しくなっています。退位・即位関連の儀式や行事の準備、両陛下や東宮ご一家のお住まい、組織改編とそれにともなう人事、今後のご公務の整理や分担など、やるべきことがたくさんあります」
公務の整理が大変
天皇陛下は退位後、上皇となり、皇后さまは上皇后となられ、秋篠宮さまは皇位継承順位第1位を意味する皇嗣となる。
「陛下はご退位後、公務はなさらないことになっています。皇太子殿下が陛下のご公務を引き継がれ、秋篠宮殿下が皇太子殿下のご公務を引き継がれる。
では、秋篠宮殿下がやってこられた公務はどなたが引き継がれるのか。眞子さまや佳子さまがいらっしゃいますが、おふたりは結婚されれば皇室を離れます。ほかの宮家皇族にお願いする手もあるでしょうが、ご高齢でいらっしゃるなど、簡単にはいかないでしょう。ですから、公務自体を整理する必要があります」
山下さんが続ける。
「公務を増やすと主催者などに喜ばれますが、逆は大変です。来年からお出ましはありませんとなると、主催者はどうしてですか? と理由を聞いてきますよね。
天皇や皇太子となると、特に公平性が求められます。ある省庁の拝謁は受けるなら、別の省庁の拝謁も受けないといけない。取りやめるなら、両方取りやめなければなりません。そういう公平性を保ちつつ、公務の整理をしないといけないわけです」
退位まであとわずか。山積みの問題がぶじに解決されることを願う。
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